Round48:00 霜の為、スタート時刻を20分遅延(8:30→8:50)
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三井住友VISA太平洋マスターズ 2025
昨季のチャレンジ賞金王・山田大晟が、初の首位発進で夢見る師弟対決
昨季の“賞金王”が、正念場の御殿場で、自身初の首位発進した。
プロ9年目を戦う山田大晟(やまだ・たいせい)は、「アイアンが得意。きょうは朝からフィーリングがよく安定していたのでフェアウェイから打てればチャンスメイクができる」と、にらんだ通りに6バーディ、1ボギーの「65」をマークした。

「このコースはグリーンを外したときに、難しさが際立つ。できるだけパーオンさせる」と、徹してこの日は83.333%と、高確率を記録して全体8位に。
16番では、ティショットが右に曲がって、木の裏に潜り込んだかに見えたが「行ってみたら、行けるじゃん、と」と難なくパーセーブ。
「ラッキーもありするっと抜けられた」と、ピンチをしのぐと、最後18番では3Wのティショットも、2打目もあえて刻んで3打目勝負。
残り115ヤードから、鋭くバックスピンをかけてべたピンバーディに成功。
自身初のトップスタートにこぎつけた。
昨年のチャレンジトーナメント(現ACNツアー)の最終戦「ディライトワークス JGTO ファイナル」でプロ2勝目を飾って、大逆転の“賞金王”に就いた。
初シード選手として、初の賞金シード入りを狙う今季は特に序盤で1Wの制御に苦しみ、賞金ランキングは、まだ上位65位には遠い87位(476万6052円)。
「こうなると、やっぱり考えちゃうんですけど、考えてもどうにもならない。気負いせず、期待せず、コツコツと。あと54ホール、おんなじことができたらおのずといいところに行けるのかな」と、気持ちを抑える。
大事な終盤に、ワンチャンスを迎えられるまでに立て直してこられたのは“師匠”の存在がある。
歴代賞金王で、ツアー通算7勝のベテラン、宮里優作(みやざと・ゆうさく)は、山田の所属先の相模原GCで行われた21年の「アジアパシフィックダイヤモンドカップ」で、練習ラウンドしてもらったのをきっかけに意気投合。
つい先月のオープンウィークも、宮里主導のミニ合宿に参加し、ショットのリズムが速くなっていると指摘を受け、「そのフィーリングを大事にしてやっているのがいい感じになってきた」と、悩みも晴れた。
初出場を果たした今大会の練習日も勿論いっしょ。「こっちからは思った以上に速いよ」などと教わっていた13番では「きょうものの見事にそこ行った」と、予習を生かして高速グリーンも難なく攻略。
「ありがとうございます!」と、感謝の気持ちを語っていたら、その宮里も5アンダーの首位で上ったと一報が入った。
「師弟で優勝争いできるかも」と、高まる期待。
「それが一番幸せ」と、週末の直接対決を目標に据え、「そのためにも僕が置いてけぼりにならないように頑張らないと」。
師匠の存在を、何よりの励みとする。
東京都出身で、その後、神奈川県の横浜市に引っ越した。車で1時間ほどで来られる本大会は、小学5年時に初観戦。
「ダレン・クラーク(2005年に連覇)が来ていて、“めちゃくちゃ寒いのに半袖やん”って笑」。少年期の記憶が鮮明に残る舞台で今度は師匠ととっておきの思い出を作る。















