Tournament article

i Golf Shaper Challenge in 筑紫ヶ丘 2024

坂本雄介が63の猛チャージで単独首位浮上!

首位と6打差の2アンダー20位タイからスタートした坂本雄介がコースレコードタイとなる8アンダー63をマーク。2日間通算10アンダーとして一気に単独首位へと浮上した。

 

63はABEMAツアーでの自己ベストだ。この日は8番ホールのパー4でセカンドショットを直接カップインさせたイーグルを含め7つのバーディを量産。最終の18番ホールで、この日唯一のボギーを叩いたのは余計だったものの、優勝に向けて最高のポジションで迎える最終日に向けて充実の表情を見せた。

 

坂本は2週前のABEMAツアー開幕戦『Novil Cup』の際に、プレーオフで惜しくも敗退している。そのときのプレーオフ1ホール目のセカンドショットが想定外に左奥に飛んでしまったことが気になり、急遽アイアンのシャフトをチェンジして今週の試合にのぞんでいる。

「クラブのせいじゃなく、自分が下手だからなんですよ。それはわかっているんですけど、ああいう(大事な)場面で出た球筋というのは大事にしたいので、それで替えることにしました」。

その選択がこの日のスコアに繋がったかどうかの確信を得るのはまだ先のことかもしれないが、坂本曰くシーズンの終盤でクラブの違和感に気づいてからでは遅いと言う。シーズン序盤で気になることに手をつけておくことで、終盤まで戦い抜くことができる。もっと言えば、優勝を勝ち取るには大事な場面でこそクラブへの信頼度が鍵を握ることになる。そんなゴルフに対する丁寧さが優勝へ近づく条件の一つなのだろう。

 

さらに、未だツアーで優勝がない坂本が足りないと感じているものがもう一つある。それは優勝にしがみつくくらいの執念だ。よくスポーツの世界では「自分のベストを尽くすだけです」と言うコメントを聞く。坂本自身もそういう気持ちでプレーしてきたが、それで勝てないと言うことは、何かを変えなければならないと感じている。ただ、実際にレギュラーツアーでは自分を出しきれていないのは事実で、そこを克服するためには気持ちの余裕が必要だと踏んでいる。

今年の坂本はABEMAツアーで開幕3戦でシードを決めることを目標にしている。それを実現することができれば、その後のレギュラーツアーで違った自分を出すことができるかもしれない。勝つために必要なことを模索し続ける坂本が、単独首位で迎える明日の最終日にどのようなプレーを見せてくれるのか注目したい。