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PGM Challenge 2022

大堀裕次郎が最終ホールバーディ締めで2015年以来の2勝目!

大堀らしい力強いゴルフが戻ってきた。新潟県の中峰ゴルフ倶楽部を舞台に行われた『PGM Challenge 2022』の大会最終日。13アンダー単独首位からスタートした大堀裕次郎が、3アンダー69でラウンド。通算16アンダーで見事逃げ切り優勝を飾った。

 

スタートからの2連続バーディ。優勝に向けて最高のスタートを切った大堀だが、折り返しの9番ホールでシャンクOBという落とし穴が待っていた。

「本当に勝てて良かったです。シャンクで勝てなかったら恥ずかしいなと思っていたので。(笑)9番のシャンクまでもショットはそこまで良いわけではなかったんですが、9番のセカンドで風がちょっとアゲ目か無風かという感じで、距離もちょっと微妙で、迷いながら打ったらシャンクが出てしまいました。シャンクが出るとショットの感覚が一気に変わっちゃうんで、その後は気にしながらのゴルフになるんやろうなと思ってプレーしていました」。

 

9番ホールをダブルボギーとした大堀はこの時点で同じ最終組でラウンドしていた呉司聡に並ばれる。

ただ、競り合っていた呉が13番でダブルボギーを打ってしまい、流れは再び大堀に戻ったが、15番からの3連続バーディで呉が再び息を吹き返す。

大堀1ストロークリードで迎えた最終ホールは共に2オンして、先にバーディパットを打った呉がこれを執念でねじ込む。この時点で大堀と首位タイに並ぶ。

先に決められた大堀だが、気持ちは落ち着いていた。入れれば優勝、外せばプレーオフという状況の中で大堀は自分がやるべきことに集中していた。

やるべきこととは前週に岩田寛からアドバイスしてもらったパティングの修正点のことだ。

 

「最後のパットの時は、こういう痺れた状況で先週から始めたアドレスがどんな感じにあらわれるんやろうと思って打ったら入ってくれました」。

冷静というか、いい意味で開き直り、自分のやるべきことだけをやり切ったことが、大堀にとって優勝の価値を高めたことは間違いない。

 

「優勝はもちろん嬉しいですけれど、優勝よりもレギュラーの試合に出られるということが嬉しいですね」と大堀はしみじみ話す。

2019年にシード落ちして、その頃には右足の怪我の状態はかなり悪い状態になっていた。それをかばいながらやり続けていたため、ますますゴルフの状態は悪くなって行った。2020年の冬に手術をして、そこからはストレスなくゴルフができるようになったが、それでもなかなか結果が伴わないことにモチベーションが下がる時期もあった。

それでも仲間や先輩らに相談に乗ってもらい、やっとこの位置に戻ってきた。シード権復帰に向けて、残り4戦も大堀のプレーから目が離せない。