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For The Players By The Players 2022

かつて1番ホールに住んでいた塚田陽亮「優しくてとてもいい子」“お母さん”たちに見守られて奮闘中

長野県の出身だが、プロ15年目の塚田陽亮(つかだ・ようすけ)にとって開催地の群馬県安中市は「僕にとっての半地元」。

かつてコースの1番ホールに住んでいた。

「そうそう、昔グリーンの横に寮があってね…」と懐かしい目をした。


開催コースの「THE RAYSUM/ザ・レーサム」に、米国仕込みのゴルフアカデミーが開講したのは、塚田の中学1年時だ。

その一期生として入塾し、中2で米留学するまで2年半ほど、住み込みでゴルフを学んだ。

「悪さをして、コーチに2時間正座させられたこともある」と、近くの新島学園中学に通いながら、青春時代を過ごしたコースでの思い出は、今も語りぐさ。


その後、アメリカの名門IMGアカデミーに進み、3年半を過ごして帰国。
名古屋商科大学に進学したが中退後、再びコースに戻って、2年半ほど研修生として働いた。

「キャディさんのおうちに居候させてもらったりだとか。本当に、可愛がってもらった。僕が12歳の時からみんな知っているから、お母さんみたい」。

昔なじみのスタッフさんには、今もコースに帰れば息子が帰省してきたみたいに迎えてもらえる。


予選通過がかかった2日目も、ベテランのスタッフさんが何人か、そわそわと塚田のスコアを気にしていた。

でも10番から出て、最初のホールでバーディ先行し、2点加えたあとはずっとパー。
本人も、4人1組の進行時間も踏まえて「5時間38分もバーディなし。しずか~なゴルフ」と、苦笑するほどジリジリした展開だったが、初日の4点と足して通算6点の47位でなんとか予選を突破した。


「ようすけくんはコースに帰ってきたときに、いつもお土産をくれたりして。本当に優しくて、とてもいい子」とは、あるスタッフさん。

「明日からも頑張って!」と、スコアボードに向かって応援していた。


温かな声援に、塚田も「明日は伸ばしていきたいです」。
史上24年ぶりに復活したポイント制の新規開催なら、2016年の日本ゴルフツアー選手権以来となる大爆発のツアー通算2勝目もなくなはい。


※JGTO主催、選手会共催の新規大会「For The Players By The Players」は、史上24年ぶりとなるステーブルフォード方式(ポイントターニー)を採用。パー0点、バーディ2点、イーグル5点、アルバトロス8点、ボギーはマイナス1点、ダブルボギー以上マイナス3点で換算し、その総得点を競います。