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カシオワールドオープンゴルフトーナメント 2021

19歳・久常涼のスピード出世。初シード16人は史上2番目の多さ

スピード出世です

 


2年ぶりに復活した今大会で、2年ぶりに賞金シードが決定した。

賞金ランキング65位までの選手が、来季の出場権を獲得した。

 

コロナ禍で統合した2021年のロングシーズンは、16人もの初シード選手が誕生(下記一覧)。

 

これは、賞金シードが前年の40位から60位に増枠された1987年の18人に次ぐ多さで、全員が日本人選手というのも、コロナによる入国制限などで多くの海外勢が出場できなかった影響が出たとみられる。

 

その中で、異例尽くしのスピード出世を果たしたのが異例のシーズンに、19歳の久常涼(ひさつね・りょう)である。

 

今大会は通算8アンダーの25位タイに終わり、目標にしていたレギュラー初優勝と、次週のシーズン最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」の出場はならなかった。

 

最後18番のパー5も、左から絶好のバーディチャンスを逃して、「僕のダメなのはこういうところ」と、落胆した。

 

「初日、2日目といいゴルフをしたのに、3日目、4日目で思うように伸ばせず失速したのはショートゲームが下手すぎるから。それが今後の課題」と、反省は忘れなかったが、賞金ランキングは50位で初シードを確定し、「その点では自分の成長を感じられる」と、笑顔になった。

 

岡山県の作陽高校を卒業してすぐ、QTランキング1212位からプロ人生を始めた今季、AbemaTVツアーで一気に3勝。

”賞金王”に就いて来季ツアーの出場権を確保しながら、今年残りのレギュラー全試合の出場資格も獲得。

 

11月の「三井住友VISA太平洋マスターズ」で自己最高の4位に入るなど、わずか11試合でレギュラーツアーのシード権が獲れた。

 

今大会では、シード権争いのシビアな空気も初体験し「来年は、賞金王争いをするくらいの位置でここに来られるように」と、さらなる出世を決意。

 

「もっと大きくなって帰ってきます」と、宣言した。

 

10月の日米共催「ZOZOチャンピオンシップ」では、主催者推薦選手に抜擢。大舞台で、松山英樹との練習ラウンドにもこぎつけ、松山と同学年の石川遼とのリョウかぶりを考慮して、「僕のことはツネって呼んでください」と、おねだりしたりした。

 

「すごいリョウさんが、すでにツアーにいらっしゃるので遠慮しました」と、照れ笑いし、「僕は僕で、また違う”リョウ”として、ファンのみなさんの印象に残るプレーをしていきたいです」と話していた。

 

<賞金初シード ()は今週終了時のランキング>

金谷拓実(3位)

石坂友宏(18位)

片岡尚之(19位)

杉山知靖(21位)

大岩龍一(22位)

阿久津未来也(27位)

古川雄大(30位)

小斉平優和(36位)

植竹勇太(37位)

幡地隆寛(39位)

内藤寛太郎(40位)

杉本エリック(47位)

久常涼(50位)

清水大成(53位)

池上憲士郎(56位)

阿部裕樹(62位)

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