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「今年も1年間、男子ゴルフを支えていただきありがとうございました」選手会長・時松隆光

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東京よみうりの、真っ赤な夕焼けの向こうに、いつものあの、大観衆がいてくれる、と思って心をこめてマイクを握った。
選手会長が、今年最後の大仕事をやりきった。

時松隆光が全参加の表彰式で、選手を代表して、1年の締めのご挨拶。
「コロナでほとんどの試合が中止となってしまった今年、僕たち選手は、このように大会を開催していただき、本当に恵まれていると思います。大会を開催していただける有難さ、大会に出場できる喜びを、身にしみて感じています」。

”カンペ”は自分で作った。
主催者、協賛各社や開催コースのお名前は、絶対に間違えてはいけない。
歴代の選手会長たちから受けた鉄則だ。

開催していただいた大会はもちろん、選手や関係者の安全を第一に、開催を見合わせたり、延期の決断をしてくださった主催者のみなさんへのお礼の言葉も、忘れずに盛り込んだ。

「ファンの皆さんはもちろんのこと、僕たち選手を支えていただいているすべての方々に対して、常に感謝の気持ちを忘れることなく、その気持ちを、プレーや日ごろの立ち振る舞いで伝えることができるようにしたいと思っています」と、テレビの向こうのみなさまへ。

「1日も早い収束を願い、来年は男子ゴルフの今年以上の熱い戦いを、みなさまにお見せできますように。来年1年間も、温かいご声援を、どうぞよろしくお願いします」と、呼びかけた。

思いもよらない災禍に見舞われた就任1年目。
特に春先は、右の左も分からない上に、未曽有の事態。

不安でも、一時期は地元福岡から一歩も出られず、顔を突き合わせることもままならず、理事会幹部で、何時間もリモート会議を重ねる日々。

特に海外に居住する選手の入国問題や、2連戦時のチャーター機の手配など、頭の痛い議題ばかりが続いた。

難問に次ぐ難問に、迷い戸惑いながらもなんとかここまでやって来られた。

ここから挨拶最後の部分は、”カンペ”には書いていない。
机上から顔をあげ、隣に居並ぶ選手たちのほうに向きなおった。
「みなさんには、たくさんご不満もあったと思いますが、見守っていただきありがとうございました」と、直接気持ちを伝えた。

「無事なんとか1年過ごすことができましたのも、池田選手会副会長、石川選手会副会長、小鯛選手会副会長のお三方、そして選手会理事会のみなさまあってのこと」と、感謝。
「面と向かっては、恥ずかしいので、この場をお借りしてお礼申し上げます。ありがとうございました」と、頭を下げた。

石川はこの日、最終プレー後の囲み取材で「ずっと座って感染するスタジアムと違い、ゴルフはお客さんが密集してしまうところもある。 間隔を開けて、人数を制限して、一歩目をどうやって踏み出すか。議論の余地がある」などと、来季の観客動員について言及したそうだ。
「この1年でファンの皆さんがどう思われたかも知りたい。若い、いい選手も出てきたし、会場で見られるようになったときに、どれだけ来ていただけるか。切磋琢磨して、開幕したときに盛り上がる態勢を作っていきたい」と、石川も話したように、今後のコロナ対策と同時に大事なのは本業で結果を出すことだ。

時松も、再開初戦の「フジサンケイクラシック」では3位タイまで行ったが、今年の最終戦は10位タイ。
「毎回、優勝目指して、やれることはやれたかな、と思いますけど、できなかったのは残念。来年こそ優勝したい」。
何よりのファンサービスも改めて誓った。

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