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長嶋茂雄 INVITATIONALセガサミーカップゴルフトーナメント 2018

マルちゃんジュニアは予選通過ならず

スタートの1番、3番でバーディを奪って序盤こそ、上々の滑り出しだった。リズムに乗りかけた矢先に、洗礼を受けた。

5番。346ヤードのパー4でティショットを池に。
そこから、たちまちボギーが立て続いた。
76を打って、通算3オーバーまで落ちた。
奨王さんの初めてのプロの試合で、予選通過の夢は消えた。

上がってクラブハウスのレストランで合流した父親にも親子の反省会で、「最後のほうは、アイアンの距離感がわけわかんなくなっちゃった」と、悔しそうに訴えていたという。

生まれ育った米ロスは、冬でもこんなに冷え込むことはない。慣れない気温差にも「体が回らなかった」と、対応しきれなかった。
「ジャッジが合っていなかった。フェアウェイにあればボギーも打たないと思うがティショットが真っ直ぐいかない・・・」と、反省の言葉しか出てこない。
「残念としか言いようがない。練習不足、実力不足だと、改めて思った」。

息子の無念をとことん聞いてやりながらも米3勝の父親はぽつりと「こういう厳しい状況の中、プレーしたことがなかった。それが、そのままみごとに結果に出た」と冷静だった。

2日目の第1ラウンドで3位。この日の第3ラウンドでは7位につけたドライビングディスタンスについては「飛距離は通用することが分かったのは良かった」と、一定の評価を下しつつ、「彼も(2打目以降を)ショートアイアンで打てるのに、これだけアジャスト出来ないのは悔しいと言っていたが、なんせ経験不足。もちろん予選通過すれば良かったが、それより苦しんで、悔しい思いをして、自分に何が足りないのかを知る方が為になる。そういう経験を積めたというのは、彼のひとつの新たな1ページになったんじゃないか」と、マルパパ。

奨王さんから将来のプロ入りについて、まだ相談を受けたことはないという。
だが今年5月に奨王さんが、ゴルフと学業の両立を受賞基準に2008年に設定された「バイロン・ネルソン・ジュニアアワード」を受賞した際に取材に答えて、父親が、2002年に制した米ツアー「バイロン・ネルソンクラシック」への出場が目標と、語ったらしいと聞いている。
「・・・ということは、彼もプロになりたいと思ってんじゃないの?」と、息子の本音を薄々察している父親は、しかし苦笑交じりに「甘かねーよ。出れるもんなら出てみろよ、って!!」。

奨王さんは、次週9日に米帰国。来年の全米オープンの出場権がかかる全米ジュニアは16日から始まる。
「まあ、頑張って」と、どこかよそ事のように語る父。
「彼は、彼の人生。俺はぎゃんぎゃん言う親にはなりたくないし、自分の好きなことをやって、自分で頑張って努力するのも素質だし、いろんなこと吸収するのも素質。俺がとやかくいうことじゃない。そうでないと本当に上手くはなれない」。
このたびの初挑戦には「疲れるから息子のプレーは見たくない」と言いながらも時に厳しく、影ながら暖かく見守る、偉大な父の視線があった。