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カシオワールドオープン 2018

不幸な怪我から2年。豪のストレンジは110位からのシード復活を狙う

強い風のゴルフは先週、母国のナショナルオープン「豪州ツアー」でもさんざん、やってきたから慣れているがいま、日本は故郷パースと季節が真逆。
「風はいいけど今日は手がかじかんで…。寒かった」とこの日は、美しい夕焼けをバックに、最終組のひとつ前で上がって青白い顔で嘆息した。
公傷からのシード復活がかかる41歳には過酷な1日。

キャディが投げてよこしたボールを受け損ねて、左手人差し指の腱を断裂したのは、一昨年の「三井住友VISA太平洋マスターズ」だ。
無理をして、プレーを続けたのがたたった。
「まったく指が曲がらなくなった」と約8か月もクラブを置いた。昨シーズンを丸々棒に振った。

今年1月に完治はしたが、曲げづらいのは変わらない。
「クラブのグリップを太くしたり、なんとか工夫をしてやっている」。
それでもこんな過酷な日は余計に不便も、「僕は、とにかくやるしかないから」。
悲壮な覚悟で臨んでいる。

今週は、“事実上の最終戦”で、公傷明けのシード復活がかかっている。
現在賞金ランキングは110位。今季は関西オープンの2位があるが、まだ389万6100円しか稼げていない。
「今週は、トップ3に入るつもりでやっている」と強風下でこの日は67で回って首位タイ浮上。
「ゴルフは、何が起きるかわからない」と、大逆転の返り咲きをにらむ。