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しばしのお別れ

定岡さんは4年後を見据えて今年、孫の吉岡龍生くんと参加
全英オープンの出場権を争うミズノオープンは、今年ここで7年連続16回目の開催を持って、しばらく岡山県のJFE瀬戸内海ゴルフ俱楽部から離れる。

来年から3年間は、茨城県のザ・ロイヤルゴルフクラブが舞台となる予定だ。

瀬戸内海は、まさに全英オープンを彷彿とさせる風情が大きな特色だった。
そして今度の新コースは日本最長の8000ヤードを越えるという。
大会主催の水野明人・代表取締役社長も言ったように、さまざまな特徴を持つコースで大会を開催することにはもちろん選手の技量向上をはじめ利点も多いが、大会に慣れ親しんだ地元の皆さんから聞かれる声はやっぱり「寂しい」。
同時にそんな嘆きが聞こえてくるほどに、地元に浸透していた今大会でもあった。

ここ瀬戸内海は、岡山と広島の県境に位置することから、大会を通じて両県を盛り上げていこうと、ボランティアのみなさんの募集も両県在住の方に限定しており、余計にみなさんの大会愛も強くなる。

登録者数は600人を優に越える。
毎年、本戦では連日のべ300人余の方が、入れ替わり立ち替わりスコアラーや、ギャラリー整理などの業務で大会を盛り上げてくださるのだが、今年はしばしのお別れを惜しんで、例年以上に参加者が多かった。

4年後また、ここ岡山に戻って来る予定とはいえ、常連のボランティアさんの中には年齢の不安もあり、「4年後また、参加できるかどうか…」との懸念も聞かれる中で、明るく前を向く人もいる。

コースの隣町の岡山県浅口郡里庄町から毎年、お越しの定岡弘明さんは、今年土曜日に、里庄中2年のお孫さんを初めてコースに連れてきた。
「少しでも教えておけばいずれゴルフにも興味を持ち、4年後にはまた一緒に参加できるかもしれん」とのひそかな期待を持って、吉田龍生(りゅうせい)くんと11番ホールで仲良くラフの中から選手のボールを探す”フォアキャディ”の業務に就かれた。

「このコースは風が強いし球を見失うと落下の音も聞こえん。見つけるのが大変じゃ」と、悲鳴を上げるおじいちゃんの手となり足となり、目印の旗を持ってコースを駆け回る龍生くんは楽しそう。
「機会があれば、またボランティアをやってみたいです」と、言っておじいちゃんを喜ばせた。
4年後には定岡さんも75歳を迎えるが「また大会がここに戻ってきてくれたら私も元気に参加したい」と、笑顔で約束してくださった。
ここ岡山から続いてきた全英への道は、そんなボランティアのみなさんの善意と熱意に支えられてきたのは間違いない。

いったん、大会はここ瀬戸内海から離れることになりましたがまた会う日まで……。みなさん、どうぞお元気で!!
  • また4年後一緒に来よう…!