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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2017

負けた小平、マスターズは決めるぞ!

最後に大逆転を食らった小平も、賞金王をたたえた。「最後にいいプレーをされた。優作さんが凄いと思います」。

賞金1位で迎えたこのシーズン最終戦。
「賞金王よりも、僕はマスターズに行きたい」と言い続けてきた男がいざ開幕前日には、「ここまで来てこの位置なら獲りたいという欲が、少しだけ出てきた」と、言った。
せっかくその気になったのに、いざ始まれば初日は4オーバーを叩いて出遅れた。

先週、これはと手応えを感じたはずだった要の新ドライバーが、いざ本番では精彩を欠いて、2日目以降も盛り返せないまま、いよいよ今季も残り1日となった3日目には優作の勝利を願うような敗戦コメントも飛び出した。

そして今までどおり、「僕は賞金王よりも、マスターズ」と頑として言い続けてきた当初の目標を、改めて口にするに至った。
優作は「サトシの気持ちも分かる」と、敗者の心情を思いやった。「本当はサトシも獲りたかったと思う」と、気遣った。

「3アンダー、3アンダーで出ていたら賞金王に、となったでしょうが初日の時点で目標が切り替わったんだと思う」と、優作が想像したとおりに小平は、戦いも終わらぬうちに、すでに2週後のアジアンツアー最終戦「インドネシアマスターズ」の出場を決意し、最終日も改めて、「そこで良い成績を残すことが出来れば、今年1年いい年だったと言えると思う」と、頷いた。

「目標は世界。僕が目指しているのはマスターズなので。出場を決めて今年、笑いたい。自分より上手い選手の中に飛び込みたい」と、最後の最後に食らった逆転、2位も淡々と受け止めていた。

「2位では終わりましたけど、ここの舞台は最後に来年の課題を見つけさせてくれますし、もっと成長できるぞというのを教えてくれる場所。悔しい反面、嬉しい方が大きい。また来年に向けて、これをバネに出来る」と、せめてこの経験を、糧にすると誓った。

「1年通して賞金争いが出来る位置にいたことは、嬉しいこと。最後に賞金王争いの演出が出来たこと。その中に自分がいたことは、優作さんをはじめ、プロゴルファーの方々、各大会のスポンサーのみなさん、ファンの方々。すべての方に、感謝したい」。
負けても爽やかに、前を向いた。