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関西オープンゴルフ選手権競技 2016

2009年大会のチャンピオン! 藤田寛之が6位に

来月16日に47歳を迎えるベテランが、6位につけた。2アンダーの69でまわったこの日は、とにかくパーパットを拾いまくった。7番も、11番も15番でも8メートル級をしのいだ。

「精一杯の2アンダー」。ボギーなしのゴルフで通算4アンダーは単独6位にしがみつき、「今の状態では上出来ですね」。

視界もようやく良好になってきた。「今までは、遠くのピンや、ロングパットでカップが二重、三重に見えていた」という「近視の乱視」。すでに経験済みのチーム芹澤の面々には遅れること数十年。いよいよ思い切って、視力矯正手術を受けたのは、今年2月だ。

視力0.6から、1.5と遠くの視力は飛躍的に回復した一方で、逆に「近くが見えにくくなった」と、1.0から0.2まで落ちた。「40年やってて、見え方がパッと変わって、今までの打ち方ともリンクしない」。ボールとの距離感も変わるなど、最初の数週間はその違和感に悩まされて「ダフりとトップがひどかった」。

術後から4戦目にして、それにもようやく慣れてきた。術前は、特に朝と夜のプレーがつらくて、「バイザーも外そうかなというくらい」。薄暗いラウンドのつらさも解消して、「今はピンもカップもはっきり見える」。

しかし肝心のゴルフのほうは、まだ暗中模索で「日替わり弁当。良い材料がなくて。明日もどういう弁当が作れるかも分からない」。若いころなら、またしゃかりきに、練習場で打ち込むところ。「でも今は体がどうにも。年取ってからの辛さ。以前のようにやっていたら、体が悲鳴をあげる」と、あんまり無茶も出来ないお年頃。
でもだからこそ、ここで頼りになるのが年の功。「長いことやってますからね」。この関西オープンは、レギュラーツアーに復活した2009年のチャンピオン。「ヘタではないので」。血を吐く思いで、培ってきた蓄積を駆使して2013年の賞金王が、最終日の和歌山をざわめかす。

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