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日本プロゴルフ選手権大会 日清カップヌードル杯 2015

初シード組! K・T・ゴンが単独首位に

韓国出身の32歳が、自身3度目のプロ日本一決定戦で、自己新の63をマークして、単独首位で飛び出した。出だしの10番で、左のエッジから5メートルのバーディトライを沈めて「良い流れに乗れました」。今季最初の日本と名のつくタイトルは、攻め一辺倒では通用しないコースセッティングも、主催者の意図を汲み、いくつかのホールでティショットをアイアンで刻むなど、手堅いプレー。

「ボールがフェアウェイにさえあれば、スコアが出る」と、いくつかのピンチも動じず、後半の7番ではグリーン奥からのアプローチを打ち過ぎて、反対側まで転がり出てしまったが、そこから8メートルの3打目をチップインバーディでしのぐと、上がりは圧巻の3連続バーディで締めた。
最後の9番も、1メートルもないバーディパットを難なく沈めて、ロケットスタートを成功させた。

初シード元年の今年。さらなる飛躍を期して、オフはアメリカのサンディエゴで1ヶ月のキャンプを張った。“歴代キャプテン”は、東北福祉大のひとつ先輩で、“先代”のキャプテン藤島豊和の姉で、女子プロゴルファーの妃呂子さんがコース管理をするコースでみっちりと調整を重ねてきたという。「向こうですごくお世話になったので」。ぜひ結果で報いたい思いで一杯。

ポロシャツの右の襟につけた黄色のリボン。もはや、日本ではほとんど報道されなくなったが昨年、韓国で起きた悲劇を、忘れないという気持ちの証し。
フェリーの転覆事故で、海に散った多くの若い命を悼むため。「僕の中で、いつまでも記憶にとどめておくためです」。外国人学生ながら、チームを任された大学時代。監督の大抜擢はゴルフの実力のみならず、責任感の強さと誠実さ、仲間を思う気持ちの強さが理由だったというのもうなづける。

やはり歴代キャプテンの池田勇太が、このメジャータイトルでツアー初優勝を飾っており、初日の大量アンダーに、ゴンもさっそくその期待も高まるが、「まだアドバンテージではない。今日のスコアを4日間出せれば、ぶっちぎれるかもしれないが、それはあり得ないことだと思うので」と、本人は至ってクールに「今日もまた練習して、また明日に備える」。淡々と頂点を狙って歩く。

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