普段はつい、イケイケの24歳が、マネジメント力の大切さを学んだのは２週前。中日クラウンズで、たまたま予定が空いていたプロキャディの佐藤賢和さんにバッグを担いでもらった。

普段は、片山晋呉の専属をつとめる佐藤さん。「でもその週は、空くかもしれないんだ、と聞いていて･･･」。片山がその週に限って、女性キャディを起用した隙を逃さなかった。

和合では「無理をしないで２オン２パット。ボギーは打たないように」。佐藤さんに徹底して言われた丁寧なプレー。舞台は変わって、ここ総武カントリークラブでも、通用する攻め方。

初出場の和合で、12位タイにつけたことも、自信になっている。

「今までは、無理して攻めて失敗してイライラ」。だが、考え方を変えると、「ストレスがたまらないゴルフができた」と、２度目のプロ日本一決定戦で２アンダーは、上々のスタートだ。

初出場は２０１１年。
当時は、大会独自の予選会を突破して、手にした本戦切符。今年は、昨年のチャレンジトーナメントで賞金ランク１位に輝き、“シード選手”の一員として堂々の再戦だ。

「１回目はぼろぼろだったので。今回はリベンジですね」。過酷なトレーニングでピーク時より10キロ減の体重は68キロ。「体が軽くなって、動きやすい。思い切り振らなくても、しっかり振りきれるようになってきた」と、スイングのキレも以前よりも鋭く、スリムに生まれ変わって、成長のあとを示す。

• 片山 晋呉