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上平栄道(うえひらまさみち)が単独首位に

左は2日間一緒に回った富田雅哉。もうひとりも身長190センチのハン・リーと、長身2人に挟まれてもマイペースにスコアを伸ばした
前日初日の66がそうなら、もちろんこの日の63も自己ベスト。プロ12年目。シードは3年目にして67が最高だった上平が、このたった2日間で、いっきに4つも記録を縮めて「あと2日がちょっと不安」と苦笑したのも無理はない。

ショットもパットも、今週になっていきなり劇的に良くなった。きっかけは初日のスタート前。パッティンググリーンで「今までより体からちょっと離して、少し左目にボールを置いてみた」。
たちまちフィーリングが良くなった。
「今までは、構えてクラブを上げた瞬間に違和感があった。なんだか窮屈な、詰まったような、振り切れないような感覚」。
それが完全に消えていた。
それをショットにも応用したら、打てばチャンスにつく。「昨日からグリーンもラインと読みがばっちり合って。全部入りそうな感じがする」と、連日のハイスコア。
2日目はボギーなしの9バーディに「ちょっと変えただけなのに、たった2日で良いイメージ」と、本人も目を見張る2打差の単独首位に躍り出た。

暇さえあれば、ここ3年間ほど撮りだめしてきた自分のスイング動画を逐一チェックしてきた甲斐はあった。
「最近のスイングは、ゆっくりと振りすぎている。手の位置も少し変えてみた」と微調整も、ばっちりハマった。
この2日間はハン・リーと、富田雅哉と同じ組。身長190センチと185センチの「パワーゲーム」に挟まれても、信念はぶれない。

昨年4月に結婚した妻の香織さんだって、上平より6センチも背が高い。
身長158センチは、自ら「ツアーで一番小さなプロ」と売り込むほど。コンプレックスのかけらもない。
むしろ堂々と「このコースで飛距離は必要ない。今週もフェアウェイにきっちり置いて、バーディを打ちやすいエリアに打ってパットを決める。いつもの僕のテーマをやり抜くだけです」と、我が道を行く。

昨年10月に生まれた長男の瑛翔(えいと)くんは、可愛い盛りだ。
先週まで2週間の連戦だけでも、恋しくて仕方ない。毎日届く、妻からの写メでは物足りない。
先週の日曜日は帰阪したその足で、香織さんの実家に家族で集まり、団らんの時を過ごした。
「ああやっぱり俺の子だ、と。癒やされた」。
小さな体は、幸せいっぱい。
ツアー初Vもちらつくが、「明日も自分を信じていつも通りのゴルフをする」と、お父さんは気負わない。

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