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キヤノンオープン 2012

賞金ランク1位!! 藤田寛之が6位タイ浮上

しばらく決めかねていた3本のパターは夏以降に、「やっと1本に統一しました」という元エースのピンパターが炸裂した。2番の1.5メートルはもちろん、「チャンスじゃないのも入った」と9番では、なんと20メートルのバーディトライがカップに消えた。

13番では10メートルが決まった。
続く14番では手前8ヤードをチップイン。

ボギーなしの66は、この日のベストスコアも「ちょっと恥ずかしいゴルフでした」と、ベテランが照れた。
「ショットは左に行くミスが多くて、それを怖がって右プッシュをしてみたり」と、その点では相変わらず反省しきりだが、持ち味が生かせるコースで今季4勝目のチャンスだ。

ここ、戸塚カントリー倶楽部は、藤田の所属コースの葛城ゴルフ倶楽部と同じ設計家の手による。
「非常に“井上誠一さん”らしいコースで。グリーンがものすごく思わせぶりで、アンジュレーションが効いてなおかつ、その両サイドがマウンドに挟まれていたり。通常営業ではあまり感じないのに、トーナメントになると、ものすごく雰囲気が出てくるのもよく似ている」と、やりがいのあるコースで気持ちよくスコアを伸ばした藤田のかたわらで、踏ん張る40代がもうひとり。

谷口徹は「僕がチップインバーディすると、必ずバーディパットを入れてきたり、意識されてるんでしょうかねえ」と、苦笑した本人も「谷口さんが相手だと燃える」と公言しており、相乗効果で浮上してきた。

そして、1打リードで見下ろす弟子の存在だ。
河瀬賢史(かわせまさふみ)が10位タイまで上がってきた。
「あいつは練習しろと言ってもいっつも右から左で」と、いつも温厚な選手が珍しく気色ばんで「師匠よりも先にコースを出る弟子なんて普通、いないでしょう」と憤る。

賞金ランキングも107位と、2年連続のシード獲りにもまだほど遠い状態とあらば、久々の上位浮上に「頑張ってもらわないと!」と、自分のことはさておき、週末にはそちらの動向も、気になるところだ。

  • 弟子の河瀬も68で回ってトップ10に食い込んできた! 「久々に来ましたね。頑張って欲しい」と期待を寄せる藤田

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