先週の開幕戦は、優勝争いの末に２位にも表情が冴えなかったが、今週はそれよりは、まだ明るい。「いや、自信はやっぱりないですけども。でも、今日はピンチというピンチもなく、先週からのつながりで、やるべきことはやれている」。

普段から、後ろ向きなことしか言わない選手から、ちょっぴり前向きな台詞が飛び出したのは、この日初日の66が、ボギーなしのラウンドだったこと。「それが一番うれしい」と、先週はどこか思い詰めたような表情から一転、今週は笑顔もこぼれるように。

オフにアプローチのイップスにかかったと、合宿先まで押しかけて教えを受けに行った池田勇太は先週の最終日に９つ上の“弟子”の優勝を見届けようと、最終ホールで待っていてくれた。

ジョーンズと２打差で迎えた18番。
これを直接入れればプレーオフ、となるセカンドショット。
それが外れたのを見届けた時点で、池田はすぐにコースを後にしたそうだが「次はグリーンが終わるまで待っていてもらえたら」。
そう遠くないツアー通算２勝目で、師匠の恩に報いなければ。

• 池田 勇太