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つるやオープンゴルフトーナメント 2012

今年も韓国勢が台風の目に

さっそく開幕2戦目にして、今年もまた勢いは増すばかりとの予感を抱かせる。いっそう勢力を広げつつある韓国勢が今週は、予選通過者の65人中14人もいて、しかもこの日3日目は成績の良い選手が集まるいわゆる表街道のアウトスタート組に、そのほとんどがひしめき合った。

そして、最終日を前にトップ15には韓国選手が6人も占めた。
QTランク1位の李京勲(イキョフン)ら新顔にまけじと、お馴染みの選手も顔をそろえた。
3位タイの金庚泰(キムキョンテ)はいわずと知れた2010年の賞金王。

今年ももちろん強さは健在。
先週の開幕戦は、風邪引きがひどくて2日目の5位タイから失速したが、今週は2日目からじわじわと順位を上げてきた。
マスターズでの予選落ちなど今年は米ツアーでまださしたる結果を残せていないが、「日本に帰ってきたら、自分の故郷でプレーしているように、リラックス出来る」と、自分の庭でのびのびとゴルフが出来る。

今年は、日本で15試合前後に出場する予定だ。そのほかは韓国ツアーと、主にアメリカに拠点を置いて、米ツアーでのシード入りを目指す。
「もしダメでも年末のQスクールを受験します」と、今年こそこれまでさまざまな都合で実現を引き延ばしにしてきた夢の達成元年と位置づけている。

「今の韓国の若い子たちは、サンムン(裵相文)もそうだったけど、そうやって目標を自分に厳しく明確に、描けるから強い」とはS・K・ホだ。
今年は39歳を迎え、次々と渡ってくる韓国勢の牽引役とも言うべき存在である。
今週は、地元兵庫県の西宮に構える自宅から、車でわずか40分の自宅通勤に、5歳になる長男トンファくんの声援を受けて奮起した。
「13番で、風の読みを間違えてボギーを打った直後に息子の声が聞こえて。そのあと15番、17番で取り返すことが出来ました」と、若手に負けじと3位タイ浮上。

先週の開幕前夜は、韓国の若い選手を集めて食事会を開いた。
その席で、日本ツアーで戦うにあたっての注意事項として、特に強く説いたのは、「ルールやマナーの遵守」。
プレー中の態度はもちろん、プレー後もだらしない格好でクラブハウスをうろうろしない。挨拶をきちんとする、などなど、口を酸っぱくして説いた。

「日本でやっていくための心得というか、生き残るための方法みたいなもの。ゴルフ以上に大切にしないといけないことです」と、この日の自身のプレーを語るとき以上に、語気を強めた“牽引役”は、もちろんゴルフでも、若い選手たちの良きお手本であろうとしている。


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