Tournament article

サン・クロレラ クラシック 2012

塚田好宣は「落ち目になる前に勝ちたい」

バーディトライを打つ前に、先にジョーンズ(左)に決められて勝負がついてしまった。「がっかりですね」と塚田
3日目まで首位を守った。単独トップで出た最終日は、しかしそれまでのようにはいかなかった。「何が足りなかったのか。気持ちか、技術か」。

前日までは、ちっとも緊張せずにやれたのだ。
「でも今日は、やっぱりいろいろ考えてしまって」。ツアー初優勝のこと。また、2009年から喪失したままのシード権のこと。
「やっぱり、気持ちでしょう。気持ちが足りなかった」と、塚田は言った。

2番でボギーが先行した。すぐに取り返したが、そのあとも一進一退が続いた。
「気持ちが弱かった」と、振り返る。

ついに追い込まれて、やっと「気合いが入った」とは言っても時はすでに遅かった。1打ビハインドで迎えた最終18番は、右のバンカーから渾身の1打も、奥から6メートルのバーディパットを打つ前に、ジョーンズに決定打を決められた。

2位タイに、シード権奪回のめどはついたが、やっぱり悔しい。
「がっかりですね」。
同時に芽生えたツアー優勝への熱い思い。

42歳が奮い立つ。
「僕らの年代は、落ちて行く人のほうが多いかもしれない。だけど、僕はまだ優勝もしたことがないわけだし、落ち目になる前に、勝ってみたい。頑張ります」。
無印のベテランが、しつこく夢を追いかけていく。