Tournament article

Novil Cup 2011

開幕戦に誓う。小川兄妹が力をあわせて上位進出を目指す

多くの方の思いを背負い開幕戦を迎える小川拓哉
いよいよ明日8日(金)から10日(日)の日程で、チャレンジトーナメント開幕戦『Novil Cup』が徳島県阿波市のJクラシックゴルフクラブにて開催される。
2011年、国内男子ゴルフの先陣をきって開催される『Novil Cup』での活躍を誓い、宮城県出身の小川拓哉、小川あいさんの兄妹がタッグを組んで出場する。

あの多くの方が亡くなった3月11日の東北地方太平洋沖地震からまもなく1ヶ月を迎えようとしているが、まだ被災地では多数の行方不明者がおり、多数の方が避難生活を続けている。そんな状況のなか迎える開幕戦。もちろん二人にとっても『Novil Cup』が被災後、はじめて出場する試合になる。

「3月11日ですね。地震がおきた当日は、2人とも宮城の実家にいました。
家がつぶれるくらいゆれて、外にでてつぶれないでくれーと祈っていることしか出来ませんでした。
しばらく電気も水道も使えなくて。でも、実家は内陸側にあったので、みんな無事でした。本当にそれだけで良かったです。でも、海岸線のほうは本当に大変みたいで、口に出す言葉が見つからないです。今も連絡が取れない友人もいますし。
ただ、自分たちはプロゴルファーなので、いま出来ることは良いプレーをして、上位で活躍することしかないですから。ただ頑張ります。」と被災者でありながらも、選手として出場する今の気持ちをかたってくれた。

宮城県からの移動手段は車しかないため、今週は運転を交代しながら徳島まで1200キロを走破しての出場。そして、被災後、ほとんど練習も出来ない状況で迎える開幕戦と、決していいスコアが出せる状況ではないが、それでも地元にいいニュースを届けるために頑張りたいという小川兄妹。

被災地に、そして日本に元気のできるような活躍を期待したい。
  • 兄のパッティング練習を見守る妹・あいさん。どちらかが試合に出場するときはキャディをしあう仲のいい兄妹だ
  • 会場のJクラシックゴルフクラブでは最高気温20℃をこえる晴天。シーズン開幕を告げるような天候に恵まれた。