Tournament article

ゴルフ日本シリーズJTカップ 2011

池田勇太が最下位脱出

若大将が、今年最後にようやく笑った。最終日は、66で回って初日は断トツの最下位から抜け出した。

通算8オーバーは、確かに今年最後の頂点には遠く及ばなかった。
それでも、今季死にものぐるいで続けてきた努力の甲斐は確かにあったと感じられる今年最後の18ホールだった。

「遅くはなってしまったんだけど。最後の最後なんだけれど、それでも締めくくりでなんとか、今年やってきたことを表せた。今日だけでも表すことが出来てほんとうに良かったと思う」と、充実の笑みがこぼれた。

今季後半戦は、ほとんど負けなしのアマチュア時代から数えても、経験したことのないスランプだった。今季は連覇をかけた3試合で予選落ちを喫した。しかも3連覇をかけたホスト試合のブリヂストンオープンでも決勝ラウンドに進めなかった。その最初の兆候は、今季メジャー2戦目の全米オープンだった。

「何が問題ですかと聞かれても、なにとすぐに答えられれば問題ないわけで。体のズレとか、そういうのが積み重なった結果としか言えない」。

2年連続の最多勝利と、悲願の賞金王撮りをにらんで、体のケアに、寝る間も惜しんでクラブ調整にと、打ち込んだ今季。
「でも、泥沼に足を突っ込んで、それも途中で諦めざるを得なかった」。今季は7月のサン・クロレラ クラシックの1勝にとどまって、さすがの若大将も、「試合に出たくない、ゴルフもやりたくない」とまで、ふさぎこんだ時期もある。

「でも、どん底まで落ちて、やっといま這い上がって来られた。今日それをスコアにもゴルフに出せた」と、終わり良ければすべて良し。
「来年のために最高のゴルフが出来たと思う」。

若大将の2011年が終わった。このオフは、アジアンツアーへの挑戦など、今からプランも様々に「2012年はまた、新たな池田勇太を作れるように。今までにない池田勇太をお見せしたい」。
痛みを味わったからこそ、今以上にもっと強くなって戻ってこられるはずだ。

関連記事