Tournament article

アジアパシフィックオープンゴルフチャンピオンシップ パナソニックオープン 2010

小田龍一が単独首位に

今年の3回大会は3日間の短期決戦で決着をつけることになった「アジアパシフィック パナソニックオープン」。この日3日目の第2ラウンドを終えて通算4アンダーにした小田は、「先生、先生」と連呼した。

「先生のおかげで、だいぶショットの不安はなくなりました」。
「先生のおかげで、久しぶりに予選を通って、久しぶりに上位にいます」。
「明日は、先生の教えを守って、やるだけです」。

小田が「先生」と呼んで、心からの敬意を表するのは、9つも年下の池田勇太だ。あれは先週の練習日。一緒に練習ラウンドを回り、「勇太にショットの1ポイントを教えてもらった」という。
その内容は企業秘密だが、「基本的なことだけど、今まで忘れていたこと」という。

この2日間も相変わらず池田を「先生」と呼び、「言われたことを、意識してやりました」。
今年の会場の兵庫県神戸市の六甲国際ゴルフ倶楽部は深いラフと、連日の強風が選手たちを悩ませている。

特に、この日は強い風が林の下と上で、まったく別の向きで吹くという厄介なコンディション。計算してもしきれない中で、相変わらず「先生の教え」に忠実に、加えて「どうせ曲がるんだから」という良い意味の開き直りで、難条件を克服した。

「いっぱいいっぱいです」と、額の汗を拭きつつ、「昨日と同じで今日も、ラフに入れたのは5回くらい」という安定感で、「上出来です」と、目に見える成果に確かな手応え。

この日3日目の第2ラウンドは午前スタートだった小田は、全競技が終わってみれば、1打差の単独首位にのし上がり、「不安はあるけど、先生の言われたとおりにやるしかない。あと1日しかないので」。
悲願のツアー1勝をあげた昨年の日本オープンは、石川遼とのプレーオフを制した。最終日は再び直接対決に、次の2勝目を見据えた。

関連記事