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日本オープンゴルフ選手権 2010

藤田寛之が首位タイに(2日目)

最終18番は、長い長いパーパットを決めて首位タイに!!
最終18番で苦笑いだ。段の下から、14メートルものパーパットが決まった。3打目のアプローチは思った以上に寄らず、ボギーを覚悟した場面でこの日もまた「“抑えのピッチャー”L字パター」が大活躍した。

勘違いしたギャラリーから歓声が飛ぶ。「ナイスバーディ!」。
「いや、本当にもう、それくらい価値がある1打でした」と、安堵の笑みもいっそう深くなる。

好調のパットだけではない。5アンダーを記録した前日初日以上に、ショットに手応えを感じたこの日の4アンダーだった。
昨日はホールアウト後に2時間のスイング調整。そしてホテルに帰ってからのシャドースイング。さらに今朝は、スタート前の練習で掴むものがあった。

「切り返しのところで寝るクラブを、寝ないようにしたらどうなるか」。
ボールをより捕まえて打てる手応えがあった。

前日初日は「パットに頼ってばかりの5アンダー」だったが、ショットが上向くにつれて、「今日はこのコースにしては、十分なくらいフェアウェイに行っていたし、バーディチャンスも作れた」と、いつもマイナス思考の選手には珍しく、「後半からは、伸ばせる状態のときに、出来るだけ伸ばしていこうと思えた」と、前向きな姿勢も出てきた。

「この状態を続けて、自分のゴルフに徹すれば、十分にその力もある」と、悲願のメジャータイトル獲りへ、これまた珍しく強気な言葉も飛び出した。

しかし、根っからの慎重派は、たとえ2日目を終えて、トップに躍り出ても過信することはない。

「チャンスがある、とはまだ思えないし、そう思うことで、落とし穴にはまる。マイナス要因も出てくる。このコースはどこで何が起きるか分からないから」と、相変わらず石橋を叩いて渡る。
「最終日のバックナインでチャンスがあれば、食らいつく。そのスタンスは、守っていきたい」と、気を引き締めた。

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