記事

デサントクラシック マンシングウエアカップ 1999

15歳の笠哲郎、2オーバー、68位タイと健闘

スタート前、お父さんの清也さん(38歳)は、心配そうに言っていた。
インスタートの10番は右に山がそびえてOBゾーン。
「哲郎のやつ、あの山に打ちこんじゃうんじゃないかな〜」。
ホールアウト後、「初めてのプロの試合はとても楽しかった」
と語った本人よりずっと、はらはらドキドキの清也さんの不安をよそに、哲郎君のツアー初ショットは、フェアウェーど真ん中。

スタート前に、同組のプロ、お客サンに帽子をとって何度も丁寧にお辞儀する笠くんスタート前、パッティング練習をする哲郎くんを心配そうに見守るお父さん

写真:
スタート前に、同組のプロ、お客サンに帽子をとって何度も丁寧にお辞儀する笠くん
スタート前、パッティング練習をする哲郎くんを心配そうに見守るお父さん

同組のプロ、倉本泰信、米倉憲太郎に負けず劣らずの快打で、落ちついたふうにスタートしていった。
師匠の坂田信弘プロには、「どうせ予選落ちするんだから、思いきってやってこい」と言われたが、本人は、最初から勝負を投げる気はさらさらない。「予選通過したい。そのためには最低パープレー」。
目標を2打オーバーの74で回った初日は「プロはパットがうまいって思いました。ぜったいにきっちり入れてくるところがボクと違う」
と、プロの技に感心しきり。
プロツアーの空気を、存分に満喫している様子だった。
自らハンディ1の腕を持つお父さんの清也さんは、
「2オーバーなんて、哲郎にしては出来すぎのスコアです。問題は明日。そこそこ出せて、安心したときが怖い。プロの試合ってのはそんなに甘いもんじゃないですからね」
と、息子の活躍にも、嬉しさを抑えてチクリ、渇を入れていた。

関連記事