記事

JAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品 2026

清水大成が大変革の時。大学先輩から2勝目の杯を受け取る大チャンス

変革期の今こそ、ひとつ結果が欲しい。
清水大成(しみず・たいせい)が、3日目の土曜日に、今週自己ベストの8アンダー「64」をマークした。

選手会主催大会では毎年、激しい伸ばし合いが展開される。
「いくつ取っても上がらないな…」と、苦笑しながら、清水もボギーなしの6バーディと、6番では横のラフからチップインイーグルを奪うなど懸命に応戦。

最終日を前に、1差の通算18アンダーで単独トップに躍り出た。

昨年の「日本プロ」に続く通算2勝目を狙う今季、ひとつ大きな決断に踏み切った。
9歳からゴルフを始め、コーチに習うようになった翌10歳からずっと続けてきたベースボールグリップを、昨年末にいったんやめた。

27歳。
17年も続けてきたいわば代名詞と決別したことになる。
プロゴルファーとして、グリップはもっとも繊細な部分でもある。
「怖い…笑、はい、怖いですよね。本当にできるのかな、って」。

それでも決めたのは、当然、さらなる上を見てのこと。
50ヤード内のアプローチに関しては、従来どおりを貫くように、「ベースボールグリップのメリットもわかったうえで、どうしても変えたくなった」と明かす。

両手を重ねず、10本の指で握りこむベースボールグリップだと、指1本分、クラブが体から遠くなる。
この状態を解消し、「右肘が近くを通る感覚を出したかった」と、大改革に取り組んできた。

最初に取り入れたのは、右の小指と左人差し指を絡めて握るインターロッキングだ。
しかし、日によっては若干の違和感と、春先には手関節への強い衝撃や過剰な負荷を受けて起きるTFCC損傷を発症。

国内開幕戦「東建ホームメイトカップ」の直前に欠場を余儀なくされ、今季5戦目の「関西オープン」直前まで治療にかかった。

以降は、ケガを防ぎながら新グリップを馴染ませる試行錯誤の日々。
目の動かし方を鍛えるトレーニングなど、なんでもやった。

その中で今週は、左親指に右手を重ねて持つオーバーラッピングに挑戦。
「めっちゃいい感じです」と、初日から1桁順位発進して、ついに最上位で最終ラウンドへ。

「(グリップを)変えてよかったな、といつか思いたい」。
通算2勝目で、確信する大チャンスだ。

選手会が主催する本大会では選手会長の阿久津未来也(あくつ・みきや)が大会会長をつとめ、勝俣陵(かつまた・りょう)が実行委員長として奔走する。

「普段とは違うプレッシャーの中で頑張っていて凄いな」と仰ぎ見、「明日スタートしたタイミングですでに追いかける展開になっていると思うので、ガンガンいかないと。僕は持ち味の攻撃ゴルフを72ホール目までできたらいい」。

5打差に30人がひしめく大混戦を制して、先輩たちから優勝杯を受け取る。