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中日クラウンズ 2006

川原希が首位浮上

仲間から、「名古屋と言えば希(のぞみ)」と言われるほど、相性の良い場所。2003年のツアー初優勝も、やはり愛知県で行われているコカ・コーラ東海クラシック(当時ジョージア東海クラシック)だ。
今大会とあわせてこの2大会で、幾度も上位に顔を出し優勝争いを繰り広げてきたが、実はそれにはひとつのジンクスがあった。

それは、「会場まで車で来ると良いけれど、新幹線で来るとたいてい予選落ちする」というもの。

だから今年は、神奈川県横浜市の自宅から自家用車で和合入り。
「長時間の運転はけっこう疲れるし悩んだけれど。思い切って車で来てほんとに良かった」。
ゲンを担いだ甲斐あって、この日2日目は63の大爆発。

出だし1番のチャンスホールでボギーを打って「熱くなった」。次のティショットでその悔しさをぶつける335ヤードドライブ。残り178ヤードの第2打を、7アイアンでグリーンに乗せた。
5メートルのチャンスを決めてイーグルだ。
5番では、89ヤードの第3打を直接入れるチップインバーディも披露して、蛍光グリーンのウェア

同様、ド派手なゴルフで通算10アンダー首位浮上だ。

しかし絶好調、・・・とは言いがたい。
このオフは引越しや子供の世話に追われ、トレーニングも練習もほとんど手付かずのままシーズンを迎えた。
「開幕戦はショットの調子が本当にひどくて。試合をしながら調整する、という状態だった」という。

そんな不安を抱えていても、「昨年の良いときを100%としたら、いまはそれに近い80%」と思える。ひとたび名古屋に足を踏み入れると「やれそうな気がする」。
不思議と自信も蘇ってくる。

一昨年の今大会2日目に、首位の片山と3打差の2位。
3日目はともに最終組で回りながら、63を出した片山に「ぶっちぎられた」。今年も、あのときと似たような展開に、「今度こそ勝ちたい、・・・とは思うけど。意識しちゃうと緊張しちゃって、体も思うように動かないから」。
いよいよ迎える決勝ラウンド。逸る気持ちはひとまず抑え、難攻不落の和合と向き合う。

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