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ゴルフ日本シリーズJTカップ 2025
打たれても、打たれても、蘇る。15日後に挙式を控えた吉田泰基が最終戦での初Vチャンス
今季最終戦での悲願を狙う。吉田泰基(よしだ・たいき)は2日目の難コースで打たれても、打たれても、何度もしぶとく蘇った。

4番で右ラフから左バンカーに入れた第3打をホームラン。ダブルボギーが先行した。
でも、めげずに5番から連続バーディで挽回した。
しかし前半最後の9番では、今度ティショットを「右プッシュ」。隣の4番まで飛んでいき、出して戻して、またダブルボギー。
キレて萎えてもおかしくない。
度重なる窮地も「特に怒ることはなかった」と、吉田は冷静だった。
ターン後すぐ10番で8メートルのバーディを奪った。13番のボギーもくじけずに、次の14番では120ヤードの2打目をカップイン。
パー4のイーグルで、再びイーブンパーに戻すと、16番から怒涛の3連続バーディ締め。
特に最後、7番ウッドを振るって奥1メートル半につけた18番パー3のバーディでは、あまりの会心にガッツポーズも出た。
通算4アンダーは、首位と2打差。
序盤の2ダボも有り余る超バウンスバックで単独4位に踏みとどまった。
30人しか出られない頂上戦に、3年連続3度目の出場を果たしたが、ツアーは未勝利。
初年度の23年は3位タイ⇒16位タイで、昨年は初日8位タイ⇒14位タイに終わった日本タイトル戦で、「初優勝ができたらすごいと思う」と、思い描く。
リベンジVを捧げたい人たちがいる。
今週、バッグを担いでくれる大溝キャディは、ここ東京よみうりで、片山晋呉ら男女ツアー合わせて3勝を挙げているそうで、「本当に困ったときにナイスジャッジをしてくれる。大溝さんが、4勝目をできるように」。恩人のV記録にも貢献したい優しさで一杯。
今年3月に入籍したばかりの樹里さんとは、今月21日に、地元兵庫で挙式を控えている。
毎日、ついて歩いて応援してくれるが、この日はハーフでいったん帰って洗濯へ。
「コインランドリーに行ってくれてます」。
挙式準備も妻任せ。
「僕はまったくノータッチです。奥さんがやりたいってことを、すべてやらせてあげれば怒られないですよね??」。
愛妻の献身にもただ初Vで報いるだけだ。









