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ダンロップフェニックストーナメント 2025

1位奪還にかける生源寺がスーパープレー連発、首位タイ浮上

1位奪還をかけて、生源寺龍憲(しょうげんじ・たつのり)がスーパープレーを連発した。




元来のパー5から、距離のあるパー4に変わった難しい4番からエンジンがかかった。
217ヤードの2打目を4Uで左2メートルにくっつけると、次の5番では右の林の砂地の上から157ヤードの2打目を左3メートルに乗っけて連続バーディ。

7番では左ラフのほうから2打目が出すだけとなったが、バックスピンで戻した第3打が入りかけ。

次第に風が増す中、3アンダーで折り返した。

後半、奥から9メートルを沈めた後半12番のバーディトライも秀逸だったが15、16番とで魅せた起死回生ショットも見ごたえたっぷり。


2打目が木の根元にくっついた15番ではウェッジを、極端にかぶせて右側から回す形でグリーンの逆側に脱出。
計算ずくの1打でこの日唯一のボギーにとどめると、ティショットが左の林に突き抜ける大ピンチとなった16番でも、また圧巻のリカバリー。


前方にそびえ立つテレビ塔の介在で、後ろに無罰でドロップできたが、100ヤード先に見えるグリーンは依然として枝がもつれにもつれた木々の向こう側。

でも、生源寺は頭上に空いたわずか2、3メートルの隙間に目を凝らすと「抜けられるかな…?」。
フックボールで狙ったいちかばちかの冒険ショットはみごと、グリーンを叩いて2オン2パットのパーセーブ。


「あれは大きかった」と、立て続けの窮地を抜け出ると最後18番も、上2.5メートルを沈めるバーディ締め。
共にホストプロで戦う塚田よおすけと並ぶ首位で決勝ラウンドに進んだ。


クラブはずっとフリー契約だが、ボールは作陽高校2年時から、ダンロップ社の“スリクソンZスター”を愛用しており、「スポンサー大会に賭ける思いは毎年あります」と、ホストVも射程にする。


先週の三井住友VISA太平洋マスターズで、金子駆大(かねこ・こうた)に抜かれたが、本大会で勝ち返せば、また賞金1位に返り咲く。
目標のPGAツアーも最終予選会から挑戦でき、「またスケジュールが変わりますけど、そうなればベスト」。


予選ラウンドで回った欧州ツアーのデルレイの飛距離と破壊力に度肝を抜きながらも、「曲げれば誰でもピンチ。コースによっては戦えるのかな」と、ひそかに対抗心を燃やして、「最後は海外勢にも競り勝てるように」。
残り2日も頂点しか見ない。