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ロピアフジサンケイクラシック 2025

社長を従え歩きます。内藤寛太郎「急にホストになっちゃって」ロピア所属の43歳

開幕前日のプロアマ戦。
今年“プロ20周年”のベテラン内藤寛太郎(ないとう・ひろたろう)は、今季のシード選手でないため、出場はしていなかったが、石川遼(いしかわ・りょう)組のハーフターンを見つけて、慌ててダッシュ。

石川と回られている同伴ゲストは特別協賛ロピアの高木会長だ。
「ご挨拶に参りました!」と、後半ハーフのティオフをお見送りし、「本戦までに内藤くんに会えてよかった。応援してますよ」と、ありがたいお言葉を受けていた。


会長をお見送りしてきました


4月の女子ツアー「フジサンケイレディス」が日程直前にきゅうきょ中止となり、男子の「フジサンケイクラシック」はどうなってしまうのか。
選手の間でも動揺が走る中、大手スーパーマーケットチェーンのロピアを冠に「ロピア フジサンケイクラシック」として開催されると決まったのは開催をもうすぐ2か月後に控えた7月。

内藤も驚きと共に、感謝の思いが沸き出した。

「男子は試合数が少ない中、ロピアさんのおかげで貴重な1試合を維持していただけることになったのは本当にありがたいこと」。

同時に、急なプレッシャーも。
現在、男子ゴルフは9人が所属または、サポート選手として名前を連ねるが、「ホストプロになったのは、僕が一人目」。
コロナ禍の2020年に第一号の契約選手となった内藤は、いわばホストの筆頭格だ。

「きゅうきょ、ホストプロになっちゃってなかなかの重圧です」。
まして、本戦から内藤のバッグを担いでくださるのは、高木会長のご子息の勇輔社長だ。
スポンサー社の社長さんが、出場選手のキャディをつとめることなど、前代未聞。

「より注目が集まると思いますし、プレッシャーはかなりありますが、そういうのも楽しんで、成績につなげることができたら」。

ただ、開幕前日のきょうは、お客様の接待で忙しく、「きのうの火曜日は、都内で会議があったそうで、今週はまだ一度も社長と一緒にコースを歩けていないんです」。
ぶっつけ本番のタッグとなるが、所属契約を結んで2年目の21年に「ゴルフパートナー PRO-AM トーナメント」でも高木社長にキャディをつとめていただき、4位タイの成績を残しており、好相性は実証済みだ。

あとは、コースとの相性だが、ここ富士桜は難攻不落としても有名だ。
「大好きなコースのひとつではあるんですけど、年々難しさを感じています」ということは、高木社長にも正直にお伝えしてある。

高木社長ご自身もプロの試合のキャディ経験をお持ちなだけに“黒子役”の苦労や、昨今の経済事情もよくご存じで、本大会では普段から懇意にされている松山英樹の元エースキャディをつとめた進藤大典(しんどう・だいすけ)氏の助言もあり、Vキャディにも優勝賞金2200万円のうち、10%が主催者から贈られるという。

もし勝てれば、賞金は高木社長の手に…?!

「普段以上に頑張りたい気持ちが強いし、それが成績に伴えばなおいいな、と思っています」と、内藤。
開幕前日までの“ぼっち練習”で、懸命に調整に励んでいた。


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