記事

サントリーオープンゴルフトーナメント 2003

“キッズ観戦エリア”で思いがけないハプニング!!

3日目の1番ティ。気合のこもったティショットを打った片山が、その余韻を残す強い 足取りで、近づいてきた。その手にはサインペン。キャップを引き抜きながら、言っ た。「サインしてあげよう」。そんな片山に、地元・中学1年生の神保慧(じんぼけ い)君がどきまぎしながら差し出したのは、テンガロンハットをかぶったトラのヘッ ドカバー。“片山晋呉モデル”だ。
その白い帽子の部分にさらさらとペンを走らせたあと、再び片山は戦闘モードになっ て、フェアウェーへと出ていった。

普段からこのヘッドカバーを愛用している神保君は、せめて本人に応援の気持ちが気 がついてもらえるようにと、わざと見えるような場所に置いておいた。

とはいえ、スタートティはもっとも選手が神経を集中させる場所だ。それに気が付い てもらえたどころか、「まさか、サインまでしてもらえるとは思ってなかったです !」。これから、戦いの場へと出て行く選手からの思いがけないプレゼントに大喜び だった。

神保君は、坂田信弘プロが主宰する“坂田ジュニアゴルフ塾”の塾生だ。この日3日 目は練習場所の地元・千葉県・船橋カントリークラブでともに修行を積んでいる仲 間、井戸垣隆也君(中3)、荒木宙音君(中3)、最所昌弘君(中2)らと連れ立っ て、勉強にやってきた。
その観戦場所に4人が陣取ったのは、1番ティグラウンド真横に設置された“キッズ観 戦エリア”。ここならツアープレーヤーたちの弾道が間近で見られる。ロープで区切 られた特等席で、選手たちの1打1打に熱心に拍手を贈って、迫力のショットを堪能し た4人。加えてこの 場所で思いがけず片山からサインをもらったことは、いつまでも彼らの胸の中に残る ことだろう。

写真下=左から荒木君、神保君、井戸垣君、最所君。大会が特別に設けた“キッズ観 戦エリア”でツアープレーヤーの弾道を堪能した4人

関連記事