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Novil Cup 2024

5人によるプレーオフを制したのは小鯛竜也!8年ぶり2度目の大会制覇

徳島県のJクラシックゴルフクラブを舞台に行われた大会最終日は大混戦となった。最後まで目が離せない優勝争いはもつれにもつれて、最終的には5人によるプレーオフに持ち込まれた。


ホールバイホール Novil Cup 2024

 

3日間通算13アンダーでプレーオフに進んだのは最終組の小鯛竜也、李尚熹(イ サンヒ)、内藤寛太郎の3人に、先にホールアウトしていた野澤竜次と坂本雄介の2人を加えた5人。18番ホールで行われたプレーオフ1ホール目で、小鯛が6mほどのバーディパットを決めて、ABEMAツアーでは2016年に本大会を制して以来、8年ぶりの優勝を手にした。

 

大会2日目にコースレコードをマークして、単独首位で迎えた最終日。本人も予想はしていたが、初日、2日目のような感覚でゴルフはできなかった。3番ホールでボギーが先行して、そこで「攻めなければ勝てない」と改めてスイッチを入れた。続く4番ですぐさまバーディを奪い返し、流れを引き戻しつつあったが、迎えた11番パー5でトラブルにみまわれる。ティショットが風の影響で想定よりも流されて右サイドのOBラインギリギリに落ちたが、これがギリギリ助かっていた。とは言え、セカンドショットは池越えになり、ロケーションも良くはない。パー5ということも考えれば通常であればレイアップという選択だろうが、ここで小鯛は勝負に出る。

 

「あそこで横に出さなかったことでスイッチが入った感じはありました。打つギリギリまでは悩んでいたんですが、少しでも可能性があるならと勝負をかけました」。

残り179ヤードを7番アイアンで打ったショットは、ピンに絡むスーパーショット。ここでイーグルを奪い、終始ゲームの主導権は渡さなかった。最終ホールで痛恨のボギーを叩き、プレーオフに持ち込まれる形にはなったものの、小鯛の中にネガティブな感情は、周りが想像するよりも無かった。

 

最終ホールでボギーを叩いてプレーオフとなれば、多くのケースは負けパターンだが、それでも小鯛が負けなかったのは、自分が18ホールやり通したゴルフに少なからず手応えを感じていたからだ。ここで勝ち切って得た自信は計り知れない。

 

2016年の『Novil Cup』でプロ初優勝を飾り、それがプロゴルファーとしての人生を変えるターニングポイントになったと振り返る小鯛。今回の2勝目はシード落ちをしてからの優勝ということで、小鯛にとってまたもや人生を大きく左右する節目の優勝になったに違いない。ここから再び始まる新しい小鯛のゴルフ人生がどのように花開いていくのか、今後の更なる活躍に期待したい。