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石川遼 everyone PROJECT Challenge 2023

@清水蔵之介さんがABEMAツアー史上9人目となるアマチュア優勝を達成!

ABEMAツアー史上9人目、今シーズンでは2人目となるアマチュア優勝を清水蔵之介さん(目黒日本大学高校3年生)が達成した。

 

最終日は首位と2打差の2位タイからのスタートだった@清水蔵之介さん。優勝を狙える位置ではあったが、この日は4アンダーを目標にひたすらコースと対峙した。

前半はピンチもありながら、しぶとくパーパットを決め続けて、7番でイーグルを奪取。スコアを10アンダーまで伸ばして前半を折り返した。

後半に入っても11番、12番と連続バーディを奪い、この時点で2位以下とは3ストロークの差。独走体制に入るかと思われたが、勝つことへの試練は終盤に訪れた。

14番でこの日初めてのボギーを叩いたあと、獲りたいホールのはずだった16番でもボギー。この時点で2位以下とは1ストローク差。緊張感高まる残り2ホールだったが、気持ちをなんとか切り替えて、両ホールでパーをセーブ。辛くもトップの座を守り切り、アマチュアとして、ABEMAツアー史上初となる高校生チャンピオンに輝いた。

 

「率直に嬉しいです。8割が嬉しい気持ちと2割がすごく疲れたという感想です。11番、12番のバーディの後に急に疲れがきちゃって。緊張よりも疲れのほうが大きかったように思いますが、それでもずっと笑顔でやろうと思って。でも、14番でボギーを打ってから、目が覚めたというか、ヤバいなと思って、それで気持ちを切り替えていこうと気合を入れ直しました」。

 

14番のボギーのあと、15番ではティショットを左に引っ掛けてしまうが、あわやOBというミスショットが木にあってコースに出てきた。次の16番でも、ティショットを右にミスしたものの、それも跳ねてかえってくるというラッキーがあった。

この日、ラウンドレポーターで清水さんに付いていた杉澤伸章さんは、ある姿勢がこの2つの幸運を呼び込んだものだと話している。

それを象徴しているのが14番のグリーン奥からアプローチ。パターでもいい場面であえてウェッジを使った点が気になったと言う。これに関して清水さんは「最近転がしがすごく苦手なんですけど、パターでもいけるけれど転がしでいきたいなと思ったんです。バスケのコービー・ブライアントの動画にハマっていて、彼の高校の試合の時の話で自分の得意なことばかりやるんじゃなくて、苦手なシュートをやるようにしていたと言うのが頭に残っていて、それを実践しようと思いました」。

結果、このホールはボギーになったが、その高みを目指す姿勢こそが、大きく成長する可能性を感じたと杉澤さん。練習でできても試合ではできなければ意味がない。試合でこそ苦手なことをやらなければならない。それを実践する勇気と姿勢に将来性を感じずにはいられない。

まだ、高校生3年生。今回の優勝で様々な選択肢が生まれたはずだが、近い将来、日本男子ツアーの中心選手になることは間違いないだろう。

 

なお、今週の試合が終了した時点で今季のABEMAツアー賞金王は生源寺龍憲に決定した。今季2勝を挙げ、獲得賞金は現時点で9,703,106円となっている。