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すべてはABEMAから始まった! 19歳・久常涼が紡ぐストーリー

まだまだ続くよ!


JGTOは12月23日に来季ツアーの日程を発表し、チャレンジトーナメントの「ABEMAツアー(旧名称AbemaTVツアー)」は現在、10試合の開催が確定している。


歴代の賞金王(2014年)には、レギュラーツアーで連続賞金王(18、19年)の今平周吾がおり、ABEMAとのW戴冠は、史上初の快挙だった。

スター街道への登竜門から、今季前例のない大出世を果たしたのが久常涼(ひさつね・りょう)だ。


岡山県の作陽高校3年時にプロ転向した昨年のQTは失敗。
出場優先順位はABEMAツアーの出場も絶望的な1212番目だったが、推薦で出た今年の同「太平洋クラブチャレンジトーナメント」で3位タイに入ると一気に同ツアーで3勝。


07年に制定した「シーズン残りのレギュラー出場権」の最初の適用者となり、10月の「バンテリン東海クラシック」から7戦で、2度のトップ10入りと好成績を重ねて賞金ランキングで50位に。

すでに獲得していたABEMA賞金王よりさらに出場優先順位の高いレギュラー昇格を果たして、ABEMA由来の新たな伝説を完成させた。


今月6日の年間表彰式では、「同年代の選手も、プロの世界に入ってきてほしいという思いがある。QTの結果がダメでも、1年でここまでステップアップできるという記録を作れたのが嬉しい」と、喜びと共に、スーツのボタンもはち切れそうだった。



「始まるときは75キロだった体重が、この1年で、6キロくらい増えてパツパツ。恥ずかしい…」と、壇上でモジモジ。

「体が大きくなったのはよかったですが、お肉がついたので…。アスリートとしてどうなのか」と、自問自答し「来年はもう少し大きい姿で戻ってきたい」と、来季以降もさらなる飛躍と記録作りを決意。


「来年の目標は、9月(9日)の誕生日までに1勝すること」と、同じ初Vでもこだわりたいのは石川遼と、松山英樹と韓国の黄重坤(ハン・ジュンゴン)に続く、史上4人目の10代優勝だ。

「1勝したいんですけど、その中でも10代で勝つことに意味があると思うので。来年は、まずそこを目指して頑張っていきたいです」と、当面のハードルを設置。


「将来は、海外を目指していく上で、まだまだ通過点。もっと鍛えて、もっと練習していかないと!」。
すべてはABEMAから始まった。
19歳のサクセスストーリーにはまだまだ続編がある。

本編はこれからですよ!