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女子ゴルフにコテンパン。男子ゴルフの敗因は??(日立3ツアーズ選手権)


3大会ぶりの最下位は脱出できたが、3年ぶりのタイトル奪還には失敗した。

 

男子のJGTOは、前・後半計20ポイントで2位。

女子のJLPGAに、4差で連覇を許して、ひれ伏した。

 

「全員世界ランキングで50位内に入っている」(星野陸也)という女子の圧倒的な強さにもっともコテンパンにされたのが、木下稜介だ。


香妻&木下。女子にコテンパン

 

香妻陣一朗と組んだ前半のベストボールで女子の西郷&菊池ペアに6連続バーディを食らった。なんとか引き分けにはできたが、後半のオルタネートは、同門の稲見さんとの直接対決。

 

「絶対にやっつける」と出ていったのに、5連続バーディを獲られるなど「ぼこぼこにされた」と、消沈して戻った。

「女子が強すぎて、上手すぎて、勝負にならなかった」と、組最下位の1アンダーに落胆した。

 

大槻(右)もべた褒め。よっ、賞金王!



後半、木下と組んだ金谷拓実が、ティショットを担当した3番では、OBを叩いてダブルボギー。痛手を負った。

2ステージ最終組の木下&金谷組がせめて、引き分け点なら優勝も分からなかったが「僕のせいです。足を引っ張っちゃった」(金谷)。

 

「女子は距離が出ない分、曲がらないからピンチも少ない。フェアウェイ飛んで、セカンド乗って、パターを入れて。ゴルフが凄くシンプルで、羨ましいっちゃ羨ましい」と言ったのは後半、控えで戦況を見つめた香妻だ。

 

「僕らは、飛距離が出る分、スピンが入る。だからどうしても曲がっちゃう」と、敗因を述べたが、それでも最後354ヤードの9番パー4は、男子の力と技の見せどころ。

 

リッキー&もりもり


女子の勝さんと、さくらさん組に2打ビハインドで迎えた男子の後半第1組はチャン・キムが、1Wで豪快にピン右8メートルにワンオンさせると大槻智春が、「ボール2個分フック」と読み切り、みごとイーグル締め。

土壇場で追いつき分け点「5」をもぎとり、「あそこでティショットを乗せるチャンの技術があるから、僕はパットを決められた。さすが賞金王」と、仲間をべた褒めした。

 

さらに、第2組も星野がティショットをグリーン左奥のバンカーまで運ぶと稲森佑貴がベタ寄せバーディ。

見事なコンビネーションで、勝ち点「6」を追加。

3年ぶりの頂点に一歩と迫った。

 

2大会連続2度目の出場経験を買われて、キャプテンを拝命した稲森。

「残念でしたね」と、閉会での優勝スピーチは実現しなかったが「男子は新メンバーで頑張ります」などと開会の挨拶は、そつなくこなして上手にチームをまとめていた。

来年こそ勝ちに来ます

 

男子のJGTOは、7人中初出場者が5人。うち最年少は、23歳の金谷。「優勝には届かなかったけど、開幕前からチームの雰囲気がすごく良くて。本当に楽しかったなって思います」と、満足だ。

前・後半とも稲見さんとぶつかり「どちらもさすがだな、というプレー」と、女王のゴルフに感心。

前半で当たったシニアの田村尚之プロとは同じ広島の昔なじみで「久しぶりにご一緒できた」。

また後半で対戦した伊澤利光は、今はシニアが主戦場だが「僕が子どものころに凄く活躍された方」。

レギュラー歴代賞金王のレジェンドと、スーパー新人の対決が見られるのも、この大会ならでは。

「すごく良い経験ができました」と、大喜びだった。

 

女子の人気と実力にはまだ当分、追いつけそうにない。

それでも最後は、男子の誰もが「むちゃくちゃ楽しかった」「また出たい!!」と口々に、JGTO会長の青木功を円陣に「来年こそ勝ちに来ます!!」。

雪辱を誓っていったん解散した。

 

■最終結果

1位 女子JLPGA 24ポイント

2位 男子JGTO  20ポイント

2位 シニアPGA 10ポイント

 

■1stステージ結果

<第1組>

1位 C・キム&稲森佑貴(JGTO) 5アンダー(2ポイント)

1位 寺西明&細川和彦(PGA) 5アンダー(2ポイント)

1位 勝みなみ&小祝さくら(JLPGA)5アンダー(2ポイント)

<第2組>

1位 西郷真央&菊地絵理香(JLPGA)6アンダー(4ポイント)

2位 木下稜介&香妻陣一朗(JGTO) 4アンダー(2ポイント)

3位 井戸木鴻樹&篠崎紀夫(PGA3アンダー(0ポイント)

<第3組>

1位 星野陸也&金谷拓実(JGTO5アンダー(3ポイント)

1位 稲見萌寧&西村優菜(JLPGA5アンダー(3ポイント)

3位 田村尚之&清水洋一(PGA1アンダー(0ポイント)

 

2ndステージ結果

<第1組>

1位 C・キム&大槻智春(JGTO3アンダー(5ポイント)

1位 勝 みなみ&小祝さくら(JLPGA3アンダー(5ポイント)

3位 寺西明&細川和彦(PGA3オーバー(2ポイント)

<第2組>

1位 星野陸也&稲森佑貴 (JGTO4アンダー(6ポイント)

2位 原 英莉花&西村優菜(JLPGA3アンダー(4ポイント)

3位 井戸木鴻樹&田村尚之(PGA1アンダー(2ポイント)

<第3組>

1位 西郷真央&稲見萌寧(JLPGA7アンダー(6ポイント)

2位 伊澤利光&篠崎紀夫(PGA3アンダー(4ポイント)

3位 木下稜介&金谷拓実 (JGTO1アンダー(2ポイント)