記事

宇部興産オープン 1999

2位タイの片山晋呉

 片山晋呉は13番ミドルで、左ラフから残り144ヤードをピッチングウェッジでそのまま放りこんでイーグル奪取のほか、4バーディ、ノーボギーで通算 9アンダー、2位タイ。
 「きのうは病院で、点滴を打ってもらってすぐ寝ました。熱はいまはなんとか下がってます。
 前半、ノーボギーで来てて、後半の11番ロングでも2メートルのいいのが入ったんで、このままボギーなしでいけるかな、と思ってたんです。その通りになって、いい感じですね。
 ショットはイメージどおり打ててますからね。
 開幕からついてるキャディ(新岡隆三郎さん、25歳)が甲子園球児(埼玉・大宮東高、ショート)だったんですが、巨人の高橋由伸さんのバッティングフォームがスイングの参考になるっていうんです。
 高橋さんは、せんちょう関節(腰下部分の背骨のつけねにある関節)が、大変、締まった打ち方をしていて、最短距離でバットを振ってるって。
 これをゴルフにおきかえたときに、ここの関節を高い位置においたままで打つようなイメージでスィングしたら、球が曲がらなくなるよと教えてくれました。
 いま、その打ち方が一番できているゴルファーはジャンボさんだ、ということも教えてくれました。
 で、それ以来、プレー中にキャディに見てもらいながら、意識して打つようにしたら、本当に思いとおりの球が打てるようになったんです。すごいですよ。これまでにないくらい、いい球が打ててる。
 あとパットのグリップの仕方を変えたのがうまくいってますね。
 いまクロスハンドでパットしているのですが、クロスハンドっていうのは、人間の本能にのっとったグリップなんです。たとえば、全然ゴルフを知らない人に、パターを持たして、横からカップに入れてみなさいって言ったときに、大人も子供もみんな、クロスハンドで握って入れようとします。感性がそういう風になっているんですね。
 僕もゴルフをはじめたころ…幼稚園のときとかは、ずっとクロスで練習してたんで、いま原点に戻っているという感じでしょうか。
 これまで、ショットはかなりイメージとおりだったのに、なかなかきっかけが掴めなかった。それがはがゆかった。でも、今週で、一皮むけれるかなって、思っています」

関連記事