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開幕戦を制したのはプロ14年目で初優勝の鳴川伊三男

開幕戦を制したのはプロ14年目で初優勝の鳴川伊三男

チャレンジトーナメント開幕戦「PRGR CUP(関東)」(主催:横浜ゴム株式会社)を見事制したはプロ14年目40歳の鳴川伊三男(フリー)。風が名物のワイルドダックカントリークラブ(茨城県)を初日68の3アンダー6位タイ、そして最終日68とスコアを伸ばし、共にトータル6アンダーで並んだ中田範彦とのプレーオフを制して見事逆転で初優勝を飾った。

最終日、午前中は昨日とほぼ同じ4m/s前後の風であったが、午後からワイルドダックカントリークラブ名物の風が頭角を現しはじめた。

前日トップの白は経験不足からくる緊張からか5番でボギーそして続く6番ではダブルボギーと後退。また白とともにラウンドする最終組の秋葉真一、広田悟も緊張と風の影響からかなかなか昨日のようなプレーが出来ずに伸び悩んだ。

そんな中、攻めのゴルフでチャージをかけてきたのは、2アンダースタートの中田範彦と3アンダースタートの鳴川伊三男。中田は強風の中着実にスコアを伸ばし、あがり2ホールの17番18番と連続バーディを奪い結局5バーディ、1ボギーの67の6アンダー単独トップで先にホールアウト。鳴川は12番のバーディでトータル6アンダーとし単独トップに一時立ったが、16番でボギーを叩き5アンダー。先に6アンダーでホールアウトをしている中田を意識し「最後の18番は開き直ってプレーしました」というように3打目約60ヤードから打ったバンカーショットはピンまで約3mにつけ、これを沈めてトップの中田に並ぶ6アンダーで2人のプレーオフに突入。

プレーオフは18番ロングホールの繰り返し。1ホール目、両者ともに風と緊張からかバンカーに入れパットも入らず共にダブルボギー。2ホール目は両者共に3オンに成功。中田が先に約7mのバーディパットを惜しくも外しお先にパー。一方カップ手前3mにつけた鳴川はフックラインを真ん中から沈めて念願の初優勝を飾った。『プレーオフの1ホール目はすごく緊張していて、おもいきってプレーするしかないと思い開き直ってプレーしていました。バーディパットが入った瞬間嬉しいというより本当ホットしました。』

師匠の奥田靖己プロも今大会に出場しており、じっとグリーン際で鳴川のプレーオフを観戦。優勝を決めた瞬間師匠のそばに駆け寄り誰よりも早く優勝の報告をした。

『師匠の奥田さんから最近ゴルフが変わってスウィングも良くなってきた。もう大丈夫だよ。と言われていたので自身を持ってプレーできていたのが良かったです。これからは出場できる試合も少しは多くなると思いますし、日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズカップにもこの優勝で出場できるので、これからの試合にこの経験をいかしていきたいです。まだまだこれからだと思います。優勝賞金はこれからの試合の遠征費に使います。』と嬉しそうに語った。