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JGTO Novil FINAL 2017

息子の1歳の誕生日プレゼントは、優勝 岩元洋祐

写真 右から青木功JGTO会長、岩元洋祐、久岡征司ノヴィル株式会社代表取締役社長、前田秀株式会社ザ・カントリークラブ・ジャパン代表取締役社長
チャレンジ最終戦「JGTO Novil FINAL」は、20日(金)千葉県木更津市のザ・カントリークラブ ジャパン(7,247ヤード パー72)で前日サスペンデッドになった第1ラウンドの残りが行われ、岩元洋祐が8バーディ、1ボギーの7アンダー65をマークして優勝した。

前日降雨によるコースコンディション不良の為、第1ラウンドがサスペンデッドになったため、競技は18ホールに短縮された。超短期決戦を制したのは岩元だった。今シーズンはチャレンジでも14位タイが最高の成績で、本人も来年のチャレンジのシード権を獲得できるチャレンジ賞金ランキング30位以内に入ることを目標にこの試合に挑んだが、「まさか、こんな結果になるとは」と予想もしていなかった。「ティーショットはほとんど曲がらず、フェアウェイのいいポジションから打てていた。パットも読みも良かったし、打ち損じも少なかった」と14番から3連続バーディを奪うなどスコアを7アンダーまで伸ばした。

しかし、そこからは優勝を意識しだして「パットの距離感がずれだした」。17番ホールのパー3では、ピン手前5メートルにつけたが、バーディパットはショートして、パー。最終18番(パー5)はティーショットを右のラフに入れ、グリーンを囲む形で池があるため、第2打はレイアップした。第3打は乗ったものの、ピンの左に10メートル以上は距離を残してしまった。このバーディパットは、今度は2メートルオーバー。そこで昨年ツアー競技ではないものの、南都オープンや兵庫県オープンに優勝した時のことを思い出し、「下手でもともと」と開き直って、このパーパットを入れた。

ただし、岩本は1番ホールスタートの4組目で、ホールアウト後もまだ後続の組の結果を待たなければならなかった。その間、1時間半から約2時間。「そわそわしながら」ひたすら待ち続けた。食事をとったが「うどんがのどを通らなかった」と緊張は高まるばかり。
「プレーオフになってもいいぞ、いいぞ」と気持ちを引き締めていたが、本音を言えば「プレーオフはできればしたくない」と気持ちは揺れ揺らいだ。プレーオフは18番ホールの繰り返しと決まっていたので、飛距離の出ない岩元にとっては「不利かな」という思いもあった。

しかし、一番追い上げてきた姜志満(カンジマン)は1打及ばず、6アンダーでホールアウト。最終組でスコアを伸ばしていた山岡成稔も5アンダーでホールアウトして、岩元の優勝が決まった。「うれしい。本当にうれしい」と喜ぶ。実は、この日は息子の1歳になる誕生日だった。「がんばれたらいいな」というぐらいにしか思っていなかったので、思わぬ息子への誕生日プレゼントとなった。「でも覚えていないでしょうね」と笑う。ならば、息子が大きくなるまでツアーで活躍をして、優勝シーンをみせてやることだ。
  • 岩元洋祐の10番ホールのティーショット