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リチャード・テイトが佐用町立上月小学校でスナッグゴルフを指導(11月16日)

兵庫県の最西端、岡山県との県境にある佐用町の上月小学校で、スナッグゴルフ実技講習会が行われ、リチャード・テイトが講師を務め、4年生から6年生までの39名の児童たちが指導を受けた。

体育館で待ち構えていた子どもたちの拍手に迎えられたテイトは、早速、フルショットを披露。
天井近くの壁に「ドスン」と当たるボールの勢いに、一瞬呆然としながらも、歓声があがり、続く2球目も最上段にボールが飛んでいき、子どもたちのハートを鷲づかみにして実技講習が始まった。

パット、チップショット、フルショットの基本練習では、子どもの目線に合わせた優しい指導で丁寧に説明して伝え、講習の合間にはクラブヘッドでボールを操るリフティングを披露するなど、子どもたちを楽しませた。

講習の締めくくりには、じゃんけんで勝ち抜いた代表児童とのガチンコ対決も行われた。
テイトから2打のオマケを貰った4年生の光平くんの1打目は、フラッグから大きくそれて体育館の隅まで転がり、テイトの1打目は残り5メートルの位置に。
しかし、15メートルはあった光平くんの2打目は、フラッグに真っ直ぐ転がってくっつき、飛びあがって喜ぶ光平くんと、それを称える38人の大歓声に、完全アウェー状態のテイトの2打目は無情にもフラッグの横を通過してしまっい、オマケを活用することなくグロスで敗れてしまったが、ホールアウト後は爽やかな握手で互いを労った。

上月小学校でのスナッグゴルフの導入は、今年の6月9日に、地元のJOYXゴルフ倶楽部上月コースで開催された、「BLUE CLOVER JOYX OPEN」における社会貢献活動の一環として、株式会社JOYXから大会終了後に寄贈・導入されたもの。

「ブルークローバー・キャンペーン」は、前立腺がんの早期発見と適切治療の大切さを伝える啓発活動で、肺がんや胃がんに次ぐ患者数があり、死亡率も高いといわれる深刻な病気を、「PSA検査」という簡易血液検査によって、少しでも早く発見することを伝えていく活動で、プロゴルフトーナメントを通じての情報発信を行っている。

大会を主催する株式会社JOYXは、多くのプロゴルファーを抱えるマネージメント会社で、はじめは小規模なプロアマ大会だったイベントを、ゴルフを通じた社会貢献イベントとして規模を拡大し、2009年からこの大会を続けている。

このような活動をきっかけに、初めてスナッグゴルフを体験した児童たちは、「ゴルフは初体験だけど楽しかったです。」、「プロの人が来て教えてもらったので、もらった道具を使ってみんなで仲良く遊んでいきたいです。」、「自分が思ったより上手に出来なかったけれど楽しかったです。」、「本物のプロに会えて良かったです。」という感想が話され、テイトと戦った光平くんが、「プロに勝てて嬉しかったです。」と発表すると、仲間たちから大きな拍手で改めて祝福された。

講習の終わりにテイトから、「実際にあった話です。あるプロの選手がティショットを打って、ボールのところに行くと、トンボの上にボールが乗っていました。その選手は1打の罰を受けてボールを持ち上げ、トンボを逃がしました。みんなはそういう優しい気持ちを持ってください。そして誰も見ていなくても正直に(1打の罰を)言えるようにしましょう。」というお話がされ、つい先ほどのガチンコ対決とは対照的に、児童たちは真剣な眼差しで聞き入っていた。