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そして福島、宮城へ。ジャパンゴルフツアー選手会が福祉車両を30台寄贈

午後から、お世話になったスズキ自販宮城での寄贈式
東北の追悼と復興への願いをこめた旅は12日が2日目。選手の獲得賞金から捻出した復興支援金で購入した軽車両は計30台。この2日間をかけて、各3県に10台ずつ届けて回った池田勇太。ジャパンゴルフツアー選手会を代表して、あの日からちょうど4年が経った11日には岩手、そして翌日のこの日は午前中に福島と、午後はいよいよ第二の故郷での寄贈式に臨んだ。

前日もそうだったが、この日は荒天こそ回復したが、朝はまだ小雪の舞う中を、福島市の社会福祉法人福島県社会福祉協議会の駐車場に、揃いの10台の福祉車両がずらりと並ぶさまは、何度見ても圧巻だった。
白のボディには、ジャパンゴルフツアーのロゴと、各市町村の名前。「選手会理事会で、東北のみなさんに、本当に役立ててもらえる支援とはどういうものかを何度も話し合い、今回はじめてこういう形が実現出来た」。

明日から、さっそく選手たちの思いを乗せて、各市町村を軽車両が走る。「非常に感慨深い思いがする」。とりわけ、今回の旅の最終目的地となった宮城県での寄贈式では、いっそう池田の思いは強くなる。東北福祉大時代を含めて5年を過ごした思い出の地。寄贈式の会場となったのは、仙台市宮城野区のスズキ自販宮城だ。
「今回、非常にお世話になりました」と、選手会を代表して頭を下げた。
福祉車両として選ばれた「スズキアルト L CVT FF」は購入の際に、諸々の必要手続きを一手に引き受けてくださったのも、スズキ自販宮城のスタッフのみなさんだ。
お世話になった方々の目の前で、無事すべての車両を引き渡すことが出来て、さすがの池田も安堵のため息とともに「ここで今回の寄贈式の締めくくりが出来たことも大変嬉しい」と、愛する仙台への思いはやはりひとしお。

あれから4年が経った東北3県を回ってみて池田も思うことは、「復興状況の格差」。どの県にも今だ手つかずの荒地があちこちに点在し、各沿岸部や深刻な被災状況を抱えたまま、いっこうに進んでいない地域は、各地に数え切れないくらいにある。
「自分たちに出来ることは限られているが、これからもいつも東北のことを頭に、自分たちが協力していけることは何か。私たちも常に考えていかなければならない」。

そのひとつとして、かねてより選手会でもたびたび議題に上がってきた東北3県でのトーナメントの開催の実現は外せない。昨年はその先駆けとして、福島県のグランディ那須白河ゴルフクラブで「ダンロップ・スリクソン福島オープン」が復活したことは、ひとつ明るい話題だが「これを宮城、岩手と広げていかなければならない。これからも東北のために何ができるか。選手みんなで模索していきたい」。
ジャパンゴルフツアーはいよいよ2015年の開幕を1ヶ月後に控えて、決意を新たにした選手会長だ。

  • 福島県社会協議会の駐車場にズラリと並ぶ福祉車両。各3県に10台ずつ、計30台のお引き渡しは無事完了した
  • 午前中の福島は、小雪の舞う中で寄贈式

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