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サン・クロレラ クラシック 2011

菊池純が新記録を達成

記念のスコアカード。持つ手がなんとなく、複雑な形をしているのは16番のダブルボギーの部分を隠そうとしているから。
今大会は、2007年大会のチャンピオンが、新記録を達成した。ここ小樽の7番ホールから始まった8連続バーディは、資料が残る1985年以降に8選手が記録していた7連続バーディを、塗り替えた。

本人も、プライベートなラウンドで7連続を2度経験しているそうだが「8個」は初めて。6つめの12番パー3ではクリークで5メートルにつけて、これを沈めて同組の丸山大も、小田孔明もヤンヤの声援。

さすがに本人もその気になった。次の13番は、「気持ちを入れたら左に引っかけ」。仕方なくラフからレイアップしたものの、3打目に1メートルにつけて、自分の記録に並んだ。

記録更新の14番は、刻んでフェアウェイ真ん中に置いて、残り136ヤードは「ピッチングウェッジで好きな距離」。
1メートルにつけた。これを決めるとにわかに周囲がざわめきだした。
「新記録なんじゃないか」。
小田が競技委員を呼んで、「調べて下さい」と言った。
喧噪の中で、さらに9連続目を狙ったが、うまくはいかなかった。
手前のカラーから、パーに終わって「がっくりしちゃった」。
記録がストップしたばかりか、次の16番は、ティショットが「木になっちゃった」。
ダブルボギーで失速した。

新記録の樹立には満足だが、テンションは高くない。
この写真では、光ってしまって数字までは確認出来ないのが申し訳ないのだが、記念のスコアカードを持って、記念撮影。

フラッシュを浴びながら、ポツリとつぶやく。「あまり嬉しくないんだけれど…」。
8連続バーディを記録しながら予選落ちした。
この日2日目はスタート前に、ドライバーショットを調整して確かに調子は良くなった。
「これが1日早ければ」。
なんといっても、初日の「80」が痛い。さすがに挽回しきれなかった。

2002年から守ってきた賞金シードを失ったのは、2008年。「フェードヒッターなのに、捕まらないクラブを使ってしまい、苦しんだ。思い通りのスイングをしたと思っても、思ってもみない球が出る」。

その残像が、脳裏にこびりついて自信を無くした。同時にパッティングも不振に陥った。
「今は一生懸命に不安を払拭している最中です」。
昨年のファイナルQTもランク50位とふるわず、今季もなかなか出番はないが、「今日はみんなにすごいすごいと言ってもらって、気持ち良かったから」。新記録を励みに、復活を目指す。

<菊池純の8連続バーディ>
7番(190ヤード・パー3) 6番アイアンで5メートルにつけて
8番(407ヤード・パー4) 116ヤードの第2打をPSで2メートルにつけて
9番(567ヤード・パー5) 118ヤードの第3打をPWでOKバーディ
10番(583ヤード・パー5) 118ヤードの第3打をPWで5メートルにつけて
11番(452ヤード・パー4) 197ヤードの第2打を4Iで3メートルにつけて
12番(222ヤード・パー3) 5Wで4メートルにつけて
13番(527ヤード・パー5) 115ヤードの第3打をPWで1メートルにつけて
14番(359ヤード・パー4) 136ヤードの第2打をPWで1メートルにつけて


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