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【全米プロ】<水曜日> 藤田寛之 『自分もやれないはずはない・・・』

藤田は、一昨年、昨年に続き、3年連続で全米プロ出場となる。
一昨年、昨年とも、藤田の手元に全米プロの招待状が届いたのは、大会の1週間前。
慌てて航空券や宿泊の手配に追われ、バタバタで渡米したものだが、今年は大会の1ヶ月以上前に招待状が届いていたこともあり、余裕を持ったスケジュールを組ことが出来た。
先週は日本のトーナメントがお休みだったこともあり、ニューヨーク州でおこなわれたUSPGAツアーのターニングストーンズリゾート選手権に出場。惜しくも予選通過はならなかったものの、こちらでの生活リズムにはすっかり慣れてきている。

全米プロの会場には月曜日入り。火曜、水曜でコースの感触を確かめた。“コースの第一印象は?”との問いかけには、一言、「難しい。」
続けて、「このような景色の中でのゴルフに慣れていない。コースの景観などの視覚的なものからくる難しさもあるし、視覚的な部分を抜いたとしても、コース自体も難しい。特にバンカーがホールを取り囲んでいて、圧迫感がある。」

いま、藤田はけっしてゴルフの調子が良いとは言えない。
「今回はいろんな不安を抱えながらの挑戦となる。アメリカに来る前に師匠(芹澤信雄選手)に見てもらって、そこで指摘されたことを忠実にやっている最中。もう少し時間が欲しいんですよね。」
今の一番の課題はショットで、逆球(自分が思い描いている球筋と逆の球筋がでること)が多いそうだ。
藤田は、「正直、今の状況で戦うのは厳しいかもしれない・・・。」と言った後、「でも、ここに出場出来ているということは、それなりの事をやってきているから出場できているということなので・・・。」と自分に言い聞かせるように話した。

自分の弟分でもある宮本の先週のアメリカでの活躍も刺激になっている。
「世界にアピールする、日本のツアーを世界に認めさせるようなプレーをしてくれたと思う。」と素直に喜んだ。

藤田は日頃から、“日本人選手の力は、メジャー大会で予選を通過する程度の物ではなく、それ以上の力を持っているはずだ”と言い続けている。
「今回の全米プロでも、出場している日本人選手のみんながそれだけの力を持っているはず。アメリカに来て、実際に自分の目で見てみると、やっぱりレベルが高いし、スゴイ人ばかり。でも、自分にもやれないはずがない。」

一昨年は68位タイ、昨年は56位タイといずれも予選通過を果たしているが、当然、納得はしていない。
「まずは第一関門である予選突破をして、その後は行けるところまで行く。」

日本人選手としての底力を見せてもらいたい。

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