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藤田寛之から新年のご挨拶

ほんとうに、たくさんの方々からお祝いの言葉をいただき、また年末年始のお仕事の量も数十倍に増えて、やはり非常に大きな勲章をいただいたのだと、身の引き締まる思いで新しい年を迎えています。
そういう意味でも今年の三が日は、例年以上に忙しく過ごさせてもらい、さて家族との時間は・・・と聞かれると、相変わらずそこは歯切れの悪いわたくしでございますが、それも私にとっては贅沢な、嬉しい悲鳴のひとつです。
本格始動は1月8日から、所属コースでもある葛城ゴルフ倶楽部(静岡県袋井市)で、公開練習を行いました。まずは芝生の上で走り込みなどサーキットトレーニングでしっかりと体を温めたあと、後半は室内の練習場に場所を移してウェイトトレーニングで気持ちのよい汗を流しました。
今年、最初の照準はもちろん、4月のマスターズです。一昨年に初めて出場を果たしたときは、これが最初で最後のオーガスタだと思っていました。初日の1番ティで、地に足がつかないようなフワフワした心持ちでティショットを打ったときの感動は、今も昨日のことのように思い出されます。
当時は、もう二度と来られないだろうと思っていましたので、1分1秒でも長くここにいたいと、できれば4日間プレーがしたいと踏ん張ったのですが、2日目にふるわず予選落ちをしてしまいました。
打ちのめされて、これで自分も懲りただろうと思っていましたが、無謀にも私はもう一度、あの舞台に立ちたいと思ってしまった。そしてできれば予選通過をして、今度こそ日曜日までプレーがしたいという、新たな目標ができてしまった。
幸いにも、念願かなって今年もまたあの夢の舞台から、招待状を受け取ることができました。
フェードボールを捨てて、試合中もドローボールで戦うなどオーガスタでのプレーを視野に取り組んできたことが少なからず、最終戦での3連覇や、年間4勝達成など昨シーズンの結果につながったと思います。
また、それ以上に自分以外の見えないチカラが、私のやる気を支えてくれていることも確かです。
今年、私はプロ22年目を迎えますが、改めて驚きを感じますのは自分を応援してくださる方々の数が、22年前とは何十倍、何百倍にも膨れあがっていることです。
いま、私がゴルフをするにあたって、そういった方々のチカラが大きな後押しとなっているのは間違いなく、今年もまた頑張って行こうという、何よりの原動力になっています。
昨年は賞金王になり、マスターズの出場権も獲得して最高の1年とはなりましたが、自分のゴルフを一つ一つひもといて、自己分析をするとやっぱりまだまだだし、まだまだと言って、じゃあどこで完成かと言われると、きっとゴールはどこにもなく、一生、私は「まだまだ」と思い続けているような気がします。
今年は44歳を迎えて、正直「自分にはもう時間がない」との焦りもありますが、だからといって何かを変えるということもなく、今年もまたこれまでと同じことを、地道に続けていくしかないのだと思います。
今年の目標も、今までと変わらず究極は海外のメジャーで結果を出すこと。日本人だって、あの舞台で十分に通用するんだと証明すること。国内ではまず1勝。以前から言い続けております日本と名のつくタイトルでの“メジャー制覇”にもこだわって、頑張っていきたいと思います。
今年も藤田寛之は、みなさまのご声援をチカラに変えて、全力で走り続けます。
変わらぬご支援のほどを、なにとぞよろしくお願いします。
2013年 1月
2012年ジャパンゴルフツアー賞金王 藤田寛之














