記事

待ちに待った給食の後は横田先生の授業です…『ゴルフ伝道師』②

プロと一緒に楽しい給食
スナッグゴルフ講習のあとは、子供たちとの楽しい給食の時間。横田にとっても中学生の時以来の懐かしい給食だ。給食を食べながらも子供たちからの質問は鳴りやまない。しかし、全ての質問に対し、真剣かつ丁寧に答える横田。子供たちも終始笑顔で楽しい給食の時間となった。

給食のあとは、横田先生から子供たちへの最後の授業となる講演が始まった。
はじめに、2010年に『キヤノンオープン』で横田が優勝したVTRを子供たちと観戦。横田のショット一打一打に対し、子供たちは一喜一憂。スーパーショットが飛び出したときには部屋中に広がる
大歓声だ。横田も照れながらも歓声に応えていた。

横田の講演のテーマは、『フォースタンス理論』と『スポーツ選手と自律神経の関係』。
この春から、順天堂大学の大学院生としても活躍しているツアー屈指の理論派である
横田ならではだ。

『フォースタンス理論』、メジャーリーガー・ニューヨークヤンキースのイチロー選手、
そして昨年惜しまれつつも引退した松井秀樹さんを例えに、重心を外側にかけた方が力は入るという人や、内側にかけた方が力が入る人がおり、人によって体のタイプは違うという事を、難しい内容ながら、子供たちへわかりやすく説明した。横田は『フォースタンス理論』を通じて子供たちに対して、「ゴルフもそうだけど、何事も基本はある、だけど人にはタイプがあるから自分のやりやすいようにやればいい。」と語った。

『スポーツ選手と自律神経の関係』では、交感神経と副交感神経のバランスの大事さを説明。
交感神経とはいわば“アクティブ”な感情、一方の副交感神経は“リラックス”した感情だ。
2010年に『キヤノンオープン』で優勝できたことも、バランスが良かったからだと横田は話す。
「遼君と優勝争いをしていたし、本来ならお客さんも一杯いるから頑張ろうと思って
“アクティブ”な感情が上がるでしょ?だけど、それだとバランスは良くないから“アクティブ”な感情を上げないようにしていたんだ。どうしたかと言うと、ラウンド中ずっと勝てっこない、俺が優勝するなんて無理だと言い聞かしていたんだ。それによって、“リラックス”な感情が上がってバランスがよくなって優勝出来たんだと思います。」
自身の優勝を振り返ると同時に、子供たちには交感神経と副交感神経のバランスについてわかりやすく説明、そして睡眠の大切さを話した。
「睡眠が少ないと交感神経も副交感神経も働かなくなるから早寝早起きは大事なんです。みんな、8時には寝るくらいの気持ちでいてね」と。
子供たちからは「早いよー。」という声も上がりつつも盛り上がりを見せた。

講演の最後には、夢について、
「夢は、何もしなければ夢だけで終わってしまいます。夢を現実にしていく為に、これから一生懸命頑張ってください。」
とエールを送った。

子供たちからはお礼にと校歌斉唱。あっという間の講義時間45分が終了した。

全行程を終えて、吉田小学校を後にした横田に1日を、今回の小学校訪問について聞いたところ、
「仙台駅から小学校までの移動の間、震災の爪痕を目の当たりにして、被災していない自分にとっては、かける声が見当たりませんでした。そんな中、今回たくましい子供たちをみて少したのもしくも感じました。」

吉田小学校の子供たちからも元気をもらった横田。子供たちの応援を胸に、
間もなく始まるツアートーナメントへ向けて横田の戦いが始まる。

  • 真剣に横田の話に耳を傾ける子供たち
  • 4スタンス理論でタイプを調べる横田
  • 最後はお礼に校歌斉唱