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藤田寛之が「来年も、みなさんに喜んでいただけるようなゴルフを」

今季最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で今年も激闘を繰り広げたその翌日に・・・
2011年のフィナーレを盛り上げたのは、今年もこの男。ゴルフ日本シリーズJTカップは昨年を焼き直すかのように、同じ40代の谷口徹と優勝争いを繰り広げた。

プレーオフ2ホールの末に、今年最後に劇的な逆転での今季初Vを大会連覇で飾った藤田寛之。初の“受賞”も、逆転での栄誉となった。

最終戦が始まる直前は、金庚泰(キムキョンテ)に続くランク2位につけていた「Unisys(ユニシス)ポイントランキング」
獲得賞金や、平均ストロークなど、各部門別ランキングをポイント換算して決定するこの賞はオフィシャルスポンサー「日本ユニシス株式会社」
のサポートを受けて、その年総合的にもっとも優れた選手を選出する目的で、1999年から設立された。

「日本ツアーを代表する選手の方々がたくさんいる中で、最後の最後にこの賞をいただけたということで、何か今年1年の頑張りを評価していただけたようでほんとうに嬉しい。まして、キョンテ選手を最後に抜いてというのは非常に光栄です」と土壇場で、昨年の賞金王をひっくり返したという点でも、感慨はひとしおだった。

めったなことでは、満足しない。まためったに自分を褒めることがないベテランが、「今年1年消化不良だった気持ちにも、やっと整理がついた。終わり良ければすべてよしですね」と、今年も最後にようやく笑顔になった。

自身初めてフル参戦を果たした4大メジャーで、すべて予選落ちを喫した今年。「あの舞台で活躍するには、もっと飛距離が欲しい。精度も上げたい」と、自身にさらに高いハードルを掲げて課題に取り組んできた。

師匠の芹澤信雄も、「藤田は前より20ヤードは飛んでいる」と褒めたように、もともと抜群の安定性と、天性の小技に加えて、パワーも加わった。

「今回の受賞はバーディやイーグル、またドライビングディスタンスも良くなってきたというあかしでもあり、新しく作り上げようとしている“藤田寛之のゴルフ”が出来あがりつつある、という点では少し、自分を評価してもいいんじゃないか」。今回の受賞をひとつ、大きな励みにして不屈の42歳はよりいっそう前を向く。

といっても、藤田の目標は、芹澤にもよく言われるような「初の賞金王獲り」でもないし、ツアー通算11勝の勝ち星更新でもない。

「それらはすべて結果であって、自分は数字にはあまり魅力を感じない」と常々話している藤田にとって、いまもっとも重要課題は「応援してくれる方々に、感動していただけるようなゴルフをすること」という。

それが出来てこそ、やっとプロのプライドが満たされた気がするという藤田。「来年も、まずはみなさんに喜んでもらえるゴルフを目指す」と、胸に誓った。

※150ポイントを獲得してUnisys(ユニシス)ポイントランキング賞を獲得した藤田寛之のほか、各部門別ランキングを受賞した選手たちは、12月5日に都内のホテルオークラ東京で開催した「2011年ジャパンゴルフツアー表彰式」で壇上に上がり、お世話になったスポンサーやファンのみなさんの前で、改めて喝采を浴びました。
そのほかの受賞シーンも当ホームページにて、順次紹介していきます。お楽しみに!!
  • 都内のホテルオークラ東京で開催した「ジャパンゴルフツアー表彰式」にビシッとスーツ姿で登場
  • 昨年の最優秀選手賞に続き総合ランキングの「Unisys(ユニシス)ポイントランキング」で42歳が1位に
  • 石川や松山さんら、若きヒーローたちに挟まれて、アラフォーの星が今年も最後に輝いた

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