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「ここで負けるわけにはいかない!」和足哲也 <ファイナルクォリファイングトーナメント第3日>

この日5アンダー67をマークし、通算12アンダーとスコアを伸ばした和足哲也(わたり てつや)が首位に立った。高校を卒業後、オーストラリアに留学し、その後プロ転向して1年4ヶ月ほど豪州ツアーに参加したキャリアを持つ26歳の選手だ。
しかし、活動資金が底をつき、やむなく日本に戻ってきて、韓国ツアーにも身を投じながら、今回「稼ぐために」日本のQTを受ける決意をした。今年の5月から2ヶ月間アルバイトをして、費用をためる苦労もしている。また、応援してくれる家族やサポートしてくれるスポンサーのためにも「結果を出さなければならない」と、このQTにかける意気込みは人並みではない。
この3日間、ショットは好調でプレー振りも安定している。ほとんどグリーンを外さないおかげで、今日は「グリーンを外したホールでボギーを叩いてしまった。あまりアプローチをする機会がなく、今日は下もぬかるんでいたので」難しいライからのアプローチで、パーをセーブできなかったのだ。
それでも3日間で17バーディを量産し、2位に4打差をつける快進撃となった。目標は「30アンダー」と公言し、このペースで行けば、ボギーの数さえ減らせば、あながち不可能とは言えないスコアである。
かつてオーストラリアのナショナルチームで一緒だったジェイソン・デイは、いまや米PGAツアーで活躍し、今年は賞金ランキング69位という成績を残している。和足もいずれは同じ舞台で戦いたいと思っている。それだけに「ここで負けるわけにはいない」と、気を引き締める。
「ここでだめなら、転職するしかない」とまで言い切る和足が、果たしてどこまでスコアを伸ばせるか、注目だ。









