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2012年度ジャパンゴルフツアー表彰式を開催

12月3日は年末恒例のジャパンゴルフツアー表彰式。各部門別で1位に輝いた選手をたたえる晴れ舞台は日頃から、ツアーを支えてくださるスポンサーをはじめ、ファンや関係者のみなさんに、選手たちが直々に、日頃の感謝の気持ちをあらわす貴重な場でもある。
栄冠を勝ち取った選手も、残念ながら受賞を逃した選手もまずは全員、思い思いの正装でステージに立った。コースとは、また違った凛々しい姿をお披露目した。
ビシッと決めた精鋭たちが、ずらりと居並ぶ様子は圧巻だった。その中でも、もっともまばゆいスポットライトを浴びたのは、ベテランの43歳。
その前日に、前人未踏の快挙を成し遂げたばかりだ。今年のツアー最終戦「ゴルフ日本シリーズJTカップ」で大会史上初の3連覇。2位に5打差つける完全優勝で、自身初の賞金王に輝いた藤田寛之。
最終戦での今季4勝目で、前週まで1位の韓国の李京勲(イキョンフン)を抜いて、逆転の「Unisysポイントランキング賞」と、米ツアーでは通称「バードントロフィー」と偉大な選手の名を冠して表現される「平均ストローク賞」と「最優秀選手賞」と、主要な賞を独り占めだ。
積み重ねてきた努力の上に、いま満開の花を咲かせたベテランは、鳴り止まぬ拍手を浴びても、それに浸るということもなく、ファンやスポンサーのみなさんへの胸いっぱいの感謝の思いを口にしつつも、やっぱり言うのだ。
「来年は44歳です、もうおっさんです。そんな自分が頭を張っているようなツアーじゃいけない」。
今年は、11月の三井住友VISA太平洋マスターズで最年少のツアー10勝を達成して特別賞と、ファンのみなさんの投票で決まる「Most Impressive Player賞」を受けた石川遼と、6月の「日本ゴルフツアー選手権 Citibank Cup Shishido Hills」で、デビューから史上最速タイ(99年のJGTO発足後)の5試合目にしてツアー初優勝を飾って「最優秀新人賞・島田トロフィ」を受賞した藤本佳則。
石川は21歳、藤本は23歳。平成生まれの若い2人に挟まれて、昭和生まれの賞金王は頑固に言うのだ。
「米ツアーでは、彼らと同じくらいの年のやつらがガンガン活躍している。僕が僕が、と頑張ってもらいたい。僕ら40代を、打ち負かしてもらいたい」。
そう言い残してその足で、慌ただしく日本を発った。日本ツアーは最終戦の活躍で、こだわりの世界ランクは43位に上昇しても、まだ飽き足らずに今週は、アジアンツアーのタイ選手権でさらなるランクアップを期して、いま最強の43歳は今週も慌ただしく空を飛ぶ。
※部門別ランキング、特別賞受賞者一覧
<最優秀選手賞> 藤田寛之
<賞金ランキング1位> 藤田寛之
<Unisysポイントランキング賞> 藤田寛之
<最優秀新人賞 島田トロフィ> 藤本佳則
<平均ストローク1位> 藤田寛之
<平均パット1位> 谷原秀人
<パーキープ率1位> 金庚泰(キムキョンテ)
<パーオン率1位> ブレンダン・ジョーンズ
<バーディ率1位> 池田勇太
<イーグル率1位> 金度勲(キムドフン)
<ドライビングディステンス1位> 額賀辰徳
<フェアウェイキープ率1位> 河野祐輝
<サンドセーブ率1位> 岩田寛
<トータルドライビング1位> 梁津萬 (リャンウェンチョン)
<チャレンジ賞金ランキング1位> 河野祐輝
<ゴルフ記者賞> 藤田寛之
<Most Impressive Player賞> 石川遼
<特別賞> 石川遼(最年少ツアー10勝)


5冠に輝いた藤田。永久シード選手の青木功から、賞金ランキング賞のトロフィーを受け取る 
平成生まれの2人に挟まれて、「来年は2人に頑張ってもらわないと!」 
部門別ランキングで1位に輝いた選手たち














