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連覇ならず・・・・・・

キャプテン・アオキはこの責任は、自分にあると言った。
「すべては俺の采配ミスだ」と。
連覇をかけて、ベストメンバーを集めていざ、乗り込んだが「俺の組ませ方が悪かった」と頭を下げた。
選手たちには無用なプレッシャーを与えたくなくて、「結果にこだわるな。お前たちの好きにやれ」とずっと言い続けてはいたが、やっぱり悔しいのは「あいつらに、勝たしてやれなかったこと」。
練習日から、常に「ゴルフを楽しめ」とも言い続けてきたが、それもやはり勝ってこそだとつくづくと青木は思う。「負けると、やっぱり寂しいもんな」と、珍しく弱々しい笑みを浮かべてつぶやいた。
「後悔がある」。
と、同時に「感謝している」と言って顔を上げた。
確かに破れはしたが、「みんな精一杯に良いプレーをしてくれたと思う」。
結局、3ポイント差の敗退は、どれもこれも非常に見応えのある好ゲームが多かった。
「選手たちにはありがとう、と言いたい」。
そしてそれはもちろん、勝った韓国チームにも、だ。
開催前に、今年の優勝賞金20万ドルを、このたびの大震災の被災地に、全額寄付をしたいと申し出てくれたのは、韓国チームのほうからだった。
「俺も本当に有り難かった」。
韓国も日本も、ライバル同士も、その点では心をひとつにしてプレーした。
「それが本当に嬉しかった」と、青木。
両チームの熱い戦いぶりと、選手たちの暖かい心づかいは、確かにテレビを通じて日本にも届いたはずだ。
「それを見てくれた人たちが自分たちも頑張ろうと、思ってくれたらもっといい」と青木は言った。
その点ではキャプテンとしても、非常に充実感があるが、やっぱり悔しい。
「もう一度、リベンジしたい」と、改めて歯ぎしりした。
「次の機会には、今回のことを頭に入れて、いろいろ変えてやってみたい」。
早くも、次の策を練り始めたキャプテンだった。









