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コカ・コーラ東海クラシック 2011

怪我からの復帰元年、篠崎紀夫が好位置に

2007年にツアー1勝を挙げたベテランが、忽然と姿を消したのは昨年。持病の背中痛が悪化したのはその年の開幕直前。「ピキっとなった。ぎっくり腰の背中版みたいになった」。激痛を感じたその瞬間に、ゴルフはおろか、思うように動くことさえ出来なくなった。

すぐに医者に駆け込んで、ありとあらゆる検査を受けたがはっきりとした原因も分からず仕舞い。「とにかく休んだほうがいい」との診断を受け入れるしかなかった。

丸1年の休養を決め込んでも落ち着かず、思い切ってコースに出ても、「フルスイングをするのが怖い」。痛々しい様子に「頼むから、もうやめてくれ」と、周囲に止められた。
「去年は出来てもやっと7ラウンドほど」。
92年にプロ転向してから「こんなにゴルフをしなかったのは、今までになかった」。
トレーニングすら「一切出来ない」。
空いた時間は、せめて所属先の千葉県・北谷津ゴルフガーデンで、ライフワークのジュニアレッスンにあてたが、「それもじっと椅子に座ったまま」。
忸怩たる思いで過ごすしか、すべがなかった。

今季はプレー中の怪我を公傷と見なす、特別保障制度の適用を受けて復帰を果たしたが、最初はなかなかゴルフにならなかったという。
41歳のベテランは「毎年、このコースでは、こうやって打てたのに」。
長く試合を離れた分だけそのギャップに苦戦が続いていたが、「やっと勘が戻ってきたのかな」。

難コースで2日間トータル5アンダーは、4位タイに浮上して、やっと少し、笑顔も戻った。長いブランクには嬉しい誤算も。今週、7番、15番で計測中のドライビングディスタンスは、初日に平均300.50ヤードを記録して、ランク5位に。これまでのプロ19年で、トップ10に入ったこともない。「もともと飛ぶ選手じゃないんだけど・・・。勘違いしちゃいそう。どうせダメだと力が抜けていいのかな」と、笑う。
思いがけず伸びた飛距離も武器に。
2年ぶりの三好で培った経験を駆使して優勝争いに加わったが「とにかく今年の目標は、シードの復帰だけ。来年も、ゴルフがしたいので」。週末も、切実な思いで戦う。


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