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つるやオープンゴルフトーナメント 2008

宮里聖志「親孝行にもなる」

まるで生き物のように、上空を舞う強風に苦しめられた。「アイアンが良くなかった。特に縦の距離感が難しくてしんどかった」。

萎えてしまいそうな心を、駆け付けた7791人の大ギャラリーが救ってくれた。
「見られてよいプレーをすることが、僕らの仕事なんでね。モチベーションが上がる。ゴルフに対する姿勢もいっそう良くなる」。

大声援を糧に、どうにか3位に踏みとどまって「耐えることができました」と、宮里。
「…若き誰かのおかげでね」と、最後に付け加えることも忘れなかった。

このオフは、地元・沖縄で例年以上に充実したオフを過ごしてきた。
ツアー仲間の立山光広らと重ねた実践重視の合宿で、ラウンド数は50回以上。

そのくせ、60台をマークしたのは前日2日目から日をまたいで消化した第2ラウンド(63)を合わせてたったの5回。

「3月までまったく(60台)が出なくてねえ…(苦笑)。このまま、二度と出ないかもと思っちゃったくらい」。
ため込んでいたものを、一気に吐き出すかのような大爆発で、にわかに優勝戦線に加わった。

「もちろん、勝てればいいですけど、思えば思うほど…」と苦笑いで言葉を濁したが、大ギャラリーの中には2日目から応援に駆けつけてくれた母・豊子さんの姿が。
「良いプレーを見せられたら親孝行になるし、自分にとってもプラスになる」。
首位と2打差からスタートする最終日最終組は、「追う立場は悪くない。明日は攻めていく」と誓った。

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