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PGAフィランスロピー 2000

今大会独自の予選会42位の資格で出場の安田春雄、57歳。

「俺なんかベテランすぎて、仲間には化石とかって言われてるんだ。いくらなんでも化石はないよな〜」
4アンダー、10位タイであがってきた安田春雄は開口一番、こう言って笑わせた。今年57歳。じきに還暦を迎えるという年齢にもかかわらず、安田はますます元気だ。
「もちろんだよ。俺だってまだまだやれる! やれると思うから、予選会まで挑戦してきたんだ。今日だって、6アンダーくらい出すつもりだった。4アンダーなんてこのコースじゃあ普通でしょう。ゴルフは定年があってないようなもんだからね。毎日、食事にも気を使い、ストレッチだってちゃあんと続けてる。ほら、見てくれよ。足だってこんなにあがるんだよ…アテテテ」(=写真)

のんびりとした雰囲気のシニアツアーに比べ、「レギュラーツアーは世俗競争が激しいけど、俺みたいな選手もひとりくらい出て、こうしてたまにいいスコアを出すってのもいいだろう」と、話すそばから通りががる選手がみな、「ナイスプレーです!」と安田に声をかけていく。
そのたびに、「お〜!! ありがと、ありがと」と大きな声で応じ、「ほら、俺みたいのが上位に来ると、若い子が祝福してくれるだろ。これがいいんだよ。家でテレビ見てる分には、こうはいかない。運動選手は、ひとりでも応援してくれる人がいるなら、こうして出来るだけ出てきたほうがいいんだ」とキッパリ。
「ただな…」と安田。「俺みたいなのは勝っちゃいけないな。勝っちゃったら、ゴルフ界は終わりでしょう。やっぱり、俺には4日間はつらいからな…」としんみり。それでもすぐに笑顔になって、「まあ、もし3日目に上と3打差くらいに残っていられたら…“3着”くらいは…考えちゃおうかな(笑)」。
2日目は、雨の予報。「勝負は明日…だな」と空を見上げると、安田は勝負師の顔になっていた。

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