第7回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会

Report

2009


[2009 UBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズにおけるキッズイベントのレポート]
■ 第7回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会【 6月6日 (土) 12:30-15:30 】


熱戦が繰り広げられた、UBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズの、同じ敷地内の東コースで、第7回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会が開催され、9地区54校の予選を勝ち抜いた、精鋭20校の小学校により競われた。選手を含む遠征者数は859名(前年比+39名)となり、今年も盛大な大会となった。



開会式には中嶋常幸プロが駆け付け激励のメッセージを送った



競技は、向上する技術に更に磨きがかかり、優勝した立教小学校が過去の記録を5打も更新する131ストロークという大会レコードをマークしたほか、個人でもキャプテンの堀口恵汰くんが2番ホールでのアルバトロスを含む23ストローク(パー36)の日本新記録を叩き出し、優勝に大きく貢献した。 優勝した立教小学校は、第1回大会と第2回大会を連覇した強豪校で、5年ぶり3度目の冠を勝ち取った。



スコアラーを務めるボランティアさんに挨拶し選手宣誓で幕が開けた



立教小学校では、3年生から体育の正課でゴルフの授業があり、1学年120名がゴルフを学び、そこから選ばれた精鋭6名が大会までに練習を重ねる流れがシステム化されていて、常に全国大会では上位に顔を出している。


立教小学校がスナッグゴルフを導入したのは7年前。立教大学体育会ゴルフ部OB会から用具が寄贈されたのをきっかけに活動が始まった。


小学校に寄贈した経緯は、当時、立教大学体育会ゴルフ部は、リーグ戦で活躍できず、一時はAブロックにいた時期もあったものの次第にブロックは下降し、気がついた時にはDブロックにまで下がり、これを長期的に改善しようとOB会が立ち上がり、小学生からスナッグゴルフを体験させ、大学ゴルフ部OB会が指導にもあたった。


2003年の第1回のスナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会に出場した児童は現在、高校に進学しており、中学部にもゴルフ部ができるなど、長期的な計画は着実に進行しつつある。



スタート前には自己紹介と帽子をとっての挨拶、そして握手がされた



2位の森町立宮園小学校は、地元の葛城ゴルフ倶楽部で国体が開催されたことを記念に、財団法人日本ゴルフ協会(JGA)が寄贈・導入した小学校で、町の教育委員会が積極的に活動を推進しており、町内の5校全校が活動を続けている。


全校が取り組むことにより、交流と競争が生まれ、相互に良い刺激を受けながら、向上してきた成果が全国大会で発揮された。 森町で見られる効果は、スナッグゴルフの技術だけでない。


普段の学校活動では、母親の参加が主であるが、ゴルフでは父親が参加する機会が増え、これをきっかけに保護者の学校に対する理解が深まり、学校と親との距離がグンと縮まり、放課後の親からのクレームの電話が減ったという副産物もあるという。 エチケットとマナー、そして礼儀を重んじるゴルフをきっかけに、先生方が子供に向き合い、指導する姿に、保護者も充足感を得た結果ではないかと分析できる。



緊張感いっぱいの中、スタートしていった



3位の笠間市立稲田小学校は、UBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズにおける社会貢献活動の一環として、森ビル株式会社の支援により、2004年から笠間市内の14校全校がスナッグゴルフを導入したことをきっかけに活動が始まり、現在もなお14校全てが活動を行っているモデル地区といって良いだろう。


笠間市では、小学校と教育委員会の活動に留まらず、笠間市体育協会アマチュアゴルフ部の支援も大きな役割を担っている。


小学校の先生が、子供たちの指導に時間を割けない場合、教育委員会に相談をすると、教育委員会からアマチュアゴルフ部に指導者の派遣要請があり、小学校に最も近い指導者を送り込む、というシステムが確立している。



真剣な眼差しでボールの行方を追う



そのため、ゴルフ経験のある指導者が、ゴルフ技術だけでなく、礼儀やエチケット・マナーなど、ゴルフを通じて社会で必要となる要素についても、先生に代わって指導しており、笠間市の大会では、みんなが元気よく挨拶し、機敏な動きの良さに、いつも感心させられる。




積極的なパッティングでイーグルやバーディを狙う


全国大会に出場した児童たちは、代表に相応しい振る舞いで大会に挑み、きびきびとした行動や、歯切れの良いプレーぶり、そしてスタート時に帽子をとって一礼するなど、礼儀や挨拶などもしっかりと身についていて、ゴルフ技術もさることながら、その質の高さを改めて感じさせられる大会となった。


表彰式にはプレーを終えたばかりの細川和彦プロが駆け付け、UBS日本ゴルフツアー選手権宍戸ヒルズ出場プロの、直筆サインパネルを贈呈するプレゼンターとして登場し、更に、この日第3ラウンドで使ったグローブとキャップを、日本新記録のご褒美としてプレゼントした。


立教小学校の岡田光史監督は優勝スピーチで、「今日、出会った仲間たちと、白いボールで戦える日を、楽しみにしています」と挨拶し、やがてゴルフにステップアップしていく子どもたちに期待を込めて、激励のメッセージを送った。




表彰式には細川和彦プロが駆け付けた また 代表児童によるお礼の挨拶が行われ閉幕した




<成績上位>
優勝 立教小学校(東京都) 131
2位 森町宮園小学校(静岡県) 135
3位 笠間市立稲田小学校(茨城県) 137


その他の記録
◇ベストスコア・赤コース
堀口恵汰(立教小4) 23ストローク(13アンダー) ※日本新記録


◇ベストスコア・青コース
鈴木尚樹(宮園小4) 25ストローク 奥貫颯(加良部小4) 25ストローク

平井駿希(藤が丘小4)25ストローク


◇ホールインワン
渡辺真悟(中丸小4) 河原翼(友部小4) 手口若菜(稲田小4)
小川登司(三ツ城小4) 中野月音(稲田小4) 岸本大地(塩屋小3)
大塚麻由(塩屋小2) 堀内龍(宮園小4)


◇アルバトロス
堀口恵汰(立教小4) 菊池啓亮(友部小4)
佐伯響子(坂城小4) 三枝俊介(西小4)


<テレビ放送>
■NHK教育テレビ 
 9月12日(土)時間未定
■ザ・ゴルフ・チャンネル(JCTV)
 未定


第7回スナッグゴルフ対抗戦JGTOカップ全国大会の開催にあたり、特別協賛社、協賛社、支援プロゴルファーの皆様に多大なるご支援を頂きました。この場をお借りしまして感謝申し上げます。


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